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シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典

北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記



2015/10/21
ミラノで3千食つくった
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1510ミラノホタテ貝.jpg
 
ホタテ貝の刺し身風、トマト風味のしょうゆソース
 
 
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ミラノ万博での料理実演は、大盛況でした。
 
中でも、4人の料理家がつくる、
試食付き調理実演が、1日5回で試食約80食、
 
すぐれた道産食材の試食が1日約8品で80食、
 
1日1000食を3日間、ひたすら用意し続けました。
 
 
         ブラボー!
(誰もおっしゃってくれないので、自分で!)
 
ということで、3000食をつくった裏側を紹介します。
 
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コンパクトなキッチン
 
入口からのぞいたところ
02厨房1名.JPG
(リサとシェフ2名だと広く感じます)
 
常駐している7人だとこんな感じ(2日目終了後)
03厨房7名.JPG
右側のIHヒーターに2名、
左側のテーブル2本に、各2名が配置できます。
 
図面ではこんな感じ
01厨房図面.JPGのサムネール画像
(上の写真は図の右から見ています)
 
けっして広くないキッチンでしたが、
作業分担をうまくすると、効率のよいつくりでした。
 
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ついでにコンパクトな食事
 
 スタッフのまかないや休憩が十分でなく
 ご迷惑をおかけして、すみませんでした。
 
 
1日目 勤務 8:30~20:00
      食事=水1本、差し入れのサンドイッチ1個
       (ただしシェフは6:30~22:30まで(泣)
 
2日目 勤務 8:30~20:30
      食事=水2本、冷麦ほか
       (北見ツムラの道産小麦・生めん)
 
3日目 勤務 8:30~21:00
      食事=水2本、冷麦ほか、エスプレッソ
 
 
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たいへんだった水道水
 
ミラノは水がおいしいようですが、
イベント会場の水道水はカルキ臭が強く、
そのまま使うと、料理の味に影響します。
 
そこで、日本から持参したマイ浄水器!?
05浄水器2.JPG
穴を開けたスタンドパウチ袋に水を通すだけです。
 
 
といっても、中身は石コロです。
04浄水器1.JPG
 
すると、ミネラルウォーターのような味になり、
羅臼や利尻の高級コンブの出しも、
ばっちりおいしくとれました。
 
ほんとですよ!
 
ほかには、ナイショですが、
稚内市の珪藻土と上ノ国町のブラックシリカです。
 
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適塩料理のレシピ
 
わたくしが調理した料理は、
お客さまからも好評でした。
 
というのも、ふだんから、料理の塩加減を
調理と素材別に塩分比率で決めているのです。
 
06レシピb - コピー.JPG
 
 
例えば、肉料理は、肉の重量比1%の塩ですが、
1人分でも100人分でも同じ比率。
 
つまり、たくさんのスープでもソースでも、
ほぼ同じ塩加減でつくれるのです。
 
日本の料理人で
この手法を取り入れている人は、
まだ、少ないようです。
 
今回、私が準備したメニューも、2日目から、
手伝いのスタッフが塩味をつけて、
おいしく仕上がった料理がありました!
 
月2回ほど行っている、札幌での料理教室は、
たいてい、塩分比率で指導しています。
 
 
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進行の決め手は工程表
 
ステージは、
ライブやよさこいソーランのショーなど、
多彩で盛り上がりましたが、
 
料理実演と試食は、
ほとんど時刻通りに提供できました。
 
その決め手は、スケジュール管理
 
07工程B.JPG
 
1日12時間を5分単位で
スケジュール立てして臨みました。
 
ですから、プロでない
女性の手伝いの方がきてくれても、
 
工程表通りに、切ったり、
焼いたりするだけだったのです。
 
進んでいる作業も、遅れている仕込みも
表さえ見れば、誰でもすぐわかります。
 
シェフはその場でいちいち、
分担を考えなくてよいので、
仕事がスムーズに進みました。
 
時刻によっては、
実演する講師3人(星澤幸子さんほか2名)が
いっしょに仕込み、煮込みする場面もあり、
 
かなり、騒然としましたが、
いずれも、想定通りの時間でした。
 
 
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さいごのごほうび
 
 
たいへんな仕事でしたが、楽しかったこともあります。
 
じつは、イタリア人は、ハグが大好き。
 
00ステージハグ.JPG
 
同性異性を問わず、タッチしてきます。
 
写真は、実演終了後、
男女2名の司会者と
シェフ&アシスタンテが
 
ステージ上で拍手喝采を受け、
撮影会のようになっています。
 
 
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ということで、スムーズ実演の
裏側を特別にご披露いたしました。
 

2015/10/21 22:04コメント(6)


コメント一覧

byモモンガ

3000食・・・お疲れ様です!
やはりシェフの料理は塩加減が決め手なのですね。
自分は水用の20リットルタンク10個持っていますが、マイ浄水器で作る発想は無かったです・・・

2015/10/22 23:29

byシェフ貫田

モモンガさん、
 各地の生産者、製造者のために、がんばりました!
 そうです、どの料理にも、どの食材にも適量の塩分比率があるのです。
 マイ浄水器、モモンガさんなら、家庭用に大きいものを、
  つくってしまうのでは!?

2015/10/23 08:39

bymame

シェフ、かな〜りご無沙汰しております。
mameです♪
世界でご活躍とはさすがです〜((o(´∀`)o))

最初にお会いした時から、もう5年も経ったんですね(^_^;)

闘う!?北海道フードマイスターの日々☆ 貫田シェフの料理教室♪
http://mame7life.blog72.fc2.com/blog-entry-835.html

私は今千歳に住んでいて、シェフが11月に講演会&料理教室をされると知って、すぐに申込みしました〜♪
先日は十美さんの講演もあり、嬉しい日々が続いています。
お会いできるの、楽しみにしてますね*\(^o^)/*

2015/10/28 19:03

byシェフ貫田

mameさん、

 ごぶさたしておりました!5年ぶり?チビまめくんも大きくなったと思います。
 さて、千歳の料理教室、ご参加うれしいです!
 十美さん、千歳にいらしてくれて、よかったですね。
 ということで、再会を楽しみにしています。チャオ!

 

2015/10/29 11:01

byさゆっぽ

ご無沙汰してます!!
ご無沙汰の間にすっかりインターナショナルになってるじゃ~
ないですか~!!
すごいですね~ミラノ万博だけでもすごいのに
3000食なんて・・・・・
まさしく『ブラボー』です!
イタリアはイケメンが多いんですよね~羨ましい・・・・

2015/11/08 17:53

byシェフ貫田

さゆっぽさん、

 コメント、うれしいです!
 以後、各地に出向いたときにも、ミラノ並のテンションです。(笑)
 観光もおみやげもないイタリア旅行でしたが、
 なんとか、日本館の印象を落とさないよう、がんばりました!
 イタリアは、イケメンばっかりでしたよ。
 女性もすぐハグしてくるので、驚きでした。

2015/11/08 18:06




シェフ貫田

Profile

[ 名前 ]
シェフ貫田

[ 得意ジャンル ]
料理

[ 職業 ]
フードディレクター(元シェフ)

[ 自己紹介 ]
札幌市在住で1960年生まれ。大阪の調理師学校を卒業し、札幌市内のホテルなどで修業。32歳でホテル料理長となり14年間勤めた後、早期退職して2007年、ヌキタ・ロフィスドを設立しました。現在は、講演や食に関する指導・演出をするフードディレクターとして活動中!
2008年北海道洞爺湖サミットで、ロシア政府代表団の料理指導を担当。2015年イタリア・ミラノ万博「北海道の日」で食の総合監修、農林水産省「地産地消の仕事人」、北海道食育コーディネーターなども務めています。著書に「北の料理人」IとII(晶文社)。
特製「コロッケde北海道」シリーズは、コープさっぽろトドックやどさんこプラザで人気です。専門は、ご当地メニュー&特産品の開発指導、食と観光を活かした地域づくりの助言、食育講習などで、「防災・ご当地グルメ」も研究中!


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