シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典
北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記
2014年6月
- 2014/06/21[この記事のエリア] 離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 礼文はアクセサリー遺跡の島!?
貝や石のペンダント
今回、礼文島では、縄文遺跡を見学してきました。
ほかでは、見かけない島内で見つかった
縄文アクセサリーを紹介いたします。
時代は、3~4千年前頃、エジプトのピラミッド、
中国では漢字が使われ始めた頃と考えられます。
遺跡が見つかった、すぐそばの海岸には、
今でも貝殻が大量に打ち上げられています。
きっと、古い時代から、材料がたくさんあったのでしょう。
縄文時代に、貝殻を加工したアクセサリーがたくさんつくられました。
貝の殻をつなげたリング (肉厚の殻のビノスガイ)
黒い石を管状に加工した管玉 (蛇紋岩)
最下部には貝の垂飾 (交易品のイモガイ)
貝以外にもメノウやかんらん岩も!
ほかには、ブレスレット(アホウドリの骨と貝殻)やアンクレット(鳥の骨)など。
つぎは、服の飾り
貝の殻を加工した装飾品を縫い合わせたもの
右端のものより、もう少し丸い形のものを縫い留めているようです。
最後に、
ネックレスのつくり方
道具がこの一式
流れはこんな感じ
原料を砕いて粗削りする
きり状の石器で穴をあける
整形して磨く
束ねてでき上がり
礼文島の縄文人は、材料の貝が手に入ったことで
ずいぶん、おしゃれを楽しんでいたようですね。
その上、ネックレスなどは、交易で
北方に輸出(?)されていたのかもしれません。
時間と手間をかけた高い技術で、
縄文人には、頭が下がる思いでいっぱいです。
2014/06/21 20:59離島(利尻/礼文/天売/焼尻)コメント(2)
- 2014/06/16[この記事のエリア] 石狩・空知
- 長沼deオニオンスープ!
長沼町は
北海道初の「スローフード宣言」の町として、
食のブランド化を進めていて、
このたび、シェフ監修のオニオンスープが
試験販売されることになりました。
長沼町のコメは
以前、出荷量が全国一になったこともありますが、
生産調整のため、3分の1の面積に落ち込んでいました。
その後、多品目を生産してきたため、
農産物のブランド化も進んでいませんでした。
そこで、昨年度、役場内に「食のブランド推進室」が
新設されると、さっそく、タマネギ生産組合から、
加工品の要望がありました。
長沼のタマネギは
小麦、米、大豆、そばに次いで作付の多い食材。
その原料を使い、地元産物を手軽においしく食べられるスープを
製品に仕立てました。
商品開発は
おいしいスープ製造で有名な
札幌本社のクレードル興農㈱に協力してもらい、
わたくしが、レシピと味を監修しました。
誠実な味わい
ということで、化学調味料などに頼らず、
スープの出しにコンブを使うことにしました。
コンブは、何度か試してみて、交流のある浜中町産で
スープにも相性のよい、すっきりとした出しがとれる、
ネコアシコンブにしました。
スープの材料は
長沼産タマネギの薄切りをクレードル興農さんで
じっくりあめ色になるまで、2段階にソテーしてもらい、
チキンブイヨンや調味料を加えて、長沼町産の小麦粉で
少しとろみをつけた、高級ホテル仕様です。
食べ方は
濃縮タイプなので倍量の水で
薄めて加熱すると、おいしく召し上がることができます。
試食会では
長沼町民に好評だった、倍に伸ばしたスープ
塩分がやや薄めだったのか、挙手アンケートでは
3.7ポイント(5点満点)と普通でした。
しかし、いっしょに試食してもらった、
スープとバターで炊き上げたピラフ
なんと4.6ポイントの高得点!となり、参加者から、
早く買って食べてみたいとの声が上がりました。
役場のみなさんが手伝ってくれました!
試験販売は
7月から、長沼町の道の駅やAコープのお店やイベントなどで
試験的に行い、秋に追加製造する予定です。
新作も予定しています (写真左は、戸川雅光・長沼町長)
今後も、基本的なつくり方の
ほんわかした味わいをお楽しみください!
2014/06/16 17:29石狩・空知コメント(2)
- 2014/06/16[この記事のエリア] 離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 礼文で花めぐり!
希少植物とご当地キャラ
礼文訪問では、観光の時間を取れませんでしたが、
3時間だけ、学芸員の方に案内してもらいました。
6月上旬、運良く、レブンアツモリソウの最盛期でした。
これは、礼文島固有のラン科植物で
「種の保存法」による、特定国内希少種に指定されていて、
現在は、島内の保護区で見ることができます。
レブンアツモリソウの接写
クリーム色(放牧牛乳のビンの上に付いているクリームの色です!?)
この花の紹介は、コチラ (礼文町役場HPれぶん花図鑑)
アツモリソウの群生
場所は島の北部 (写真では島の左側)
役場HPのガイドマップは、わかりやすいですよ!コチラ
拡大地図
礼文町マスコットキャラクターのあつもんとシェフ
アツモリ感謝まつりでごいっしょしました!
あつもんのプロフィールは、コチラ
あつもんは、のんびり屋さんの花の妖精で性別はありません。
妖精なので、話しかけてもノーリアクションだ、なっしー!
管理員の棒の先に注目
よく見えませんが、双子のアツモリソウ。
とても珍しいそうです。
群生地
群生地
咲いたばかりの(?)純白のアツモリソウ
マスキャラのあつもん
レブンアツモリソウをはじめ、
礼文の花ばなは、太古の昔から、
島民の目や心を癒してくれていたと思います。
これからも、末永く楽しんでゆきたいと感じました。
2014/06/16 13:40離島(利尻/礼文/天売/焼尻)コメント(2)
- 2014/06/14[この記事のエリア] 離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 礼文は花の浮島!
礼文最北端に近い、トド岩展望台のタンポポ
利尻富士も見えますが、タンポポは、
島内のほかでは、あまりみかけませんでした。
礼文島は、花の浮島と呼ばれ
住宅地のようなところでも、高山植物が見られます。
6月上旬の滞在中は、好天に恵まれ、
島全体が高山植物のお花畑のようにも感じられました。
中には、レブンソウやレブンウスユキソウなどのように
「レブン」の名がついた植物も10種類ほどあるようです。
今回は、人気のあるレブンアツモリソウを除く(次回のお楽しみです)
7~8種類を紹介します。
多くは、島内の散歩中に見かけた植物です。
ミヤマオダマキ(キンポウゲ科)
街の中や住宅街でもたくさん生えています。
石の塀にも!
白いものもあります。
サクラソウの仲間でしょうか。(住宅街の庭先にて)
ハクサンチドリ
(ラン科)花のつくりが独特です(アツモリソウ群生地内)
マイヅルソウ
(ユリ科)葉っぱはユリ科系ですが、花がおもしろい形です!
(アツモリソウ群生地内)
レブンウスユキソウ
(キク科)綿毛がおしゃれな礼文島固有種
レブンキンバイソウ
(キンポウゲ科)開花前の礼文固有種です。
レブンソウ
(マメ科)礼文固有種、
こちらのように、礼文島には赤や紫色をしている花がたくさんあります。
礼文島は、ふつうは溶けてしまう縄文時代の人骨も発掘されることから、
島全体の土壌がアルカリ性なのかとも推測できます。
こちら以外にも、たくさん撮影しましたが、
名前のわからないものが多かったです。
礼文町役場の「れぶん花図鑑」や
礼文島観光協会のHP
などを参考にいたしました。
次回は、
レブンアツモリソウ
をたっぷり紹介いたします。
お楽しみに!!
2014/06/14 21:43離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 2014/06/10[この記事のエリア] 離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 初夏の礼文を大満喫!
礼文島の地図 (写真は加工しています)
礼文は、宗谷岬より、何キロか南にあるようです
先日、料理教室の依頼で
礼文町を訪問しました。
今回の目的は料理教室
若いお母さん向けに、洋食のワザを伝授しました
花たび、本格スタート!
レブンアツモリソウが最盛期でした(シェフの撮影です!)
特別に群落地も見せてもらえました。
ご当地キャラのあつもん
(花の妖精なので話しかけても返事はしてくれませんよ)
食べものはお楽しみ!
ウニの刺し身と茶碗蒸し
漁協直営店でウニのろばた焼き
ファンにはたまらない最北限の
重要文化財・縄文遺跡
発掘品
発掘場所の写真
礼文から見る利尻富士も格別
礼文小学校から見下ろす利尻山と香深漁港
では、いくつかのテーマに分けて、
礼文のよいところをご紹介してゆきますので、
お楽しみに!
2014/06/10 18:10離島(利尻/礼文/天売/焼尻)コメント(2)