シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典
北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記
2013年1月
- 2013/01/27[この記事のエリア] 富良野・美瑛・トマム
- 富良野オムカレーが進化した!
「新・ご当地グルメ」という言葉を世に広めた
富良野オムカレー。
このたび、7年を迎えて、
カロリーを控えた
「富良野オムカレー(ライト)」
が誕生しました。
さて、ルーカレーは、油脂を多く使うので
カロリーを下げるのが
たいへんなメニューです。
地元栄養士会に協力してもらい、
おいしくて軽いカレーづくりを進めてきました。
今回、4軒の飲食店が熱心な栄養士の指導で
メニュー開発に取り組み、9カ月かけて、
味を落とさず、カロリーを約半分の600kcalに
減量することができました。
以前から、ボリュームが多いと言われてきましたが、
例えば、地元卵や牛乳を使うことなど、
オムカレーの6か条のルールの中で、
なんとか、(ライトが)仕上がったと富良野市栄養士会の
市原久美子さんは話します。
<富良野オムカレー(ライト)の試作品>
いずれも、野菜たっぷりのヘルシーメニューです。
民宿・お食事 正直村の新作
山香食堂
くんえん工房Yamadori
てっぱん・お好み焼き まさ屋
試食会当日、テレビ取材も入って気合が入る、まさ屋の谷口氏。
試食を見守る、各店のみなさん
栄養指導をした栄養士会のみなさん
左から、市原久美子さん、高瀬正子さん、シェフ、杉浦三鈴さん、
協議会事務局長の松野健吾さん
販売は、2月4日からの期間限定(予定)
それでも量が多く感じる方はライス少な目でご注文ください。
ぜひ、食べに行ってください。
2013/01/27 15:20富良野・美瑛・トマムコメント(2)
- 2013/01/27[この記事のエリア] 札幌
- クロワッサン好きに吉報!
小麦のどっしりした風味と発酵バターのさわやかなあと味・・・。
こんな、麦の風味がするクロワッサンが札幌に登場しました。
こちらは、ブーランジェリー ポームという、
道産小麦だけを使うパン屋さんです。
ブーランジェリーというのは、フランス語の(パンをつくっている)パン屋さん。
ポームは、「手のひら」を意味し、
こちらは、本店で焼いて本店と支店で販売しています。
ポームのクロワッサンのおいしさ
手でほぐすように引きちぎって、ひと口、かみしめると、
香ばしいパリパリ感と、
数種類の小麦粉のどっしりとした風味とかみ応え、
そして、飲み込んだ後に、
高貴な発酵バターの味と香りが広がります。
口の中にパンはないのに、ほんわかするような心地良さです。
ポームのクロワッサンの材料
この材料は、小麦粉、バター、牛乳、砂糖、塩、と酵母。
小麦粉は、石臼挽き全粒粉を加えた道産品。
生地に折り込むバターは、紋別市のよつ葉乳業で
乳酸発酵させたクリームからつくる本格派の発酵バター、
鉄分が多いようで、女性にはうってつけ、
塩は、通常の塩と伊豆大島の海の精を
ブレンドして味を引き締め、
酵母に生イーストなどを使っています。
これで、1個180円というのは、超・お買い得だと思います!!
ポームのイケメン・シェフ
シェフの笠嶋 拓さん(33才、札幌市出身)は、道産小麦粉のブレンドが上手で
今までの道産小麦パンに比べて、風味が向上しました。
JR車内誌に掲載中
このたび、JR北海道の社内誌に掲載されましたので、
パン好きの方は、ぜひ、見てください。
そのほかのパンいろいろ
アンパン
神戸の和菓子店から取り寄せる、特製あんこを使用。
カスタード・クロネ
注文ごとに、自家製カスタードクリームを詰めてくれます。
このクリームは、パン屋さんの範ちゅうを超えて、
パティシエがつくるもののよう。
山型食パン
市販品のように「ふわふわやわらかく」ない、
もちもちの噛み応えと味のあるパン。
しっかり焼き込んで麦の風味が出ています。
そのほかにも、チーズやジャガイモをつかったものなど、
きっと、お気に入りが見つかると思います。
わたくしが、道産小麦と出合って20年以上が立ちました。
今は、その頃の麦の味とは少し異なりますが、
おいしいパンのお店は、増えたと思います。
でも、こちらのように、小麦の風味を味わえる店は、
まだまだ、少ないと思います。
お店の住所と連絡先
店名 ブーランジェリー ポーム
本店(新川店)
住所 札幌市北区新川4条4丁目1-65
電話 011-764-3039 火曜休
営業 9:00~19:00 *売り切れ次第閉店
南3条店
住所 札幌市中央区南3条西7丁目 Kaku imagination 1F
電話 011-231-0024 火曜休
営業 11:00~19:00 *売り切れ次第閉店 *カフェスペースあり
いずれも、希望のパンがあったら、予約しておくといいでしょう。
2013/01/27 14:41札幌コメント(4)
- 2013/01/19[この記事のエリア] 稚内・留萌
- 宗谷で食品指導会の巻
みなさん、このマークは、ご存知ですか?
これは、稚内で認定された、よい食品についている
稚内ブランドという
おいしいモノ好きには、必見のブランドです。
稚内駅のノボリ
先日、札幌から5時間、JRに乗って、稚内へ行ってきました。
現地でおいしい昼食を食べたかったのですが、
着いたら、すぐ始まるので、列車内で
持参したおにぎりを食べました。(泣)
今回の訪問は、こちらの講師として招かれました。
宗谷総合振興局の産業振興部・主催の
「第2回出前総合相談会」 という事業です。
食品の新商品開発に指導助言を行いました。
今回のテーマは、
オオナゴ (コウナゴという魚の大きいもの)と
勇知いも (ゆうちいも)というブランド・ポテトです。
まずは、1件目。
ノース工房のいも団子
稚内ブランド「勇知いも」の真空包装した手づくりイモ団子が
加熱後に硬くなるとの相談を受けて、硬化しない方法を伝授しました。
後日、試作してくれることになりました。
石崎食品販売の魚醤製品
オオナゴの魚醤を使って、
袋入り・生ラーメン(スープ付き)やホッケの開きを開発中で、
ラーメンは、パッケージデザインなどを指導。
魚醤を使ったホッケの開きは、
フレンチにも活用できる、製品を紹介してもらいました。
企業の紹介はこちら
悠遊ファームのいもプリン
勇知いもをプリンの生地で焼き上げたものです。
自らの農園で収穫したブランド・ポテトを農家レストランで提供しています。
勇知いもの風味を向上させる、調理法をご指導して
再度、試作してもらうことにしました。
企業の紹介はこちら
キッチンゆうゆうのヨーグルトケーキ
上品なヨーグルト・ムースに季節のフルーツを添えた
購入しやすい価格のスイーツ。
農業者の強みを生かして、将来は、近隣の生乳で
自社製造のヨーグルトをつくりたいと、話します。
販売に当たったては、ゼラチンの配合率などの助言をしました。
2日目の1件目。
カタクラフーズのオオナゴ魚醤
魚醤風味のホッケの開きを試食しました。
活用が広がっているオオナゴの魚醤「おおなご魚醤」
稚内駅構内の飲食&地元食品店街「キタカラ」の魚醤コーナー
前回の相談会で、ラベルの指導をして、すぐに、
手直ししてくれました。
「天然うまみ調味液」を「ご当地うまみ調味液」の表記にしました。
あとりえ華の勇知いも団子
勇知地区にある、人気の喫茶店。
店で提供している、いも団子を練るのに
よい調理器具を紹介しました。
企業の紹介はこちら
最後は、
利尻富士町・高橋水産のオオナゴ製品
今回は、オオナゴの飯寿司を見せてもらいました。
利尻で獲れる鮮度のよいオオナゴを使い、
日本名水百選の名水「甘露水」の湧水で加工するぜいたくな加工品。
素材がよいので、不必要な調味料などを加えないような助言をしました。
キタカラは、
稚内を中心に北海道の食品などを販売したり、
食事や軽食がとれる、稚内駅直結の新しい施設です。
お客さんは楽しんでいるようですが、従業員は少しおとなしい感じがします。
稚内ブランド
稚内は、今まで北海道遺産の
稚内港北防波堤ドームや宗谷丘陵の周氷河地形がありましたが、
食べものもぐーんと楽しみが増えてきました。
ところで、その宗谷の産物をゲットできそうな、
おいしそうなイベントが2月に札幌で開催されます。
今後も地元食材を活かした
おいしい商品開発に大いに期待しています。
2013/01/19 17:13稚内・留萌