シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典
北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記
2010年9月
- 2010/09/24[この記事のエリア] 釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室
- 札幌大通がアツい!釧路町のカキに舌つづみ。
札幌市の「さっぽろオータムフェスト2010」、
大通西8丁目のふるさと市場には、
今週も各地からの名産品が集まっています。
今年は、釧路町のカキに注目しました。
この町は、以前から蒸しカキが人気で、殻付きカキが2個で
400円と、とてもお買い得です。
今の時期としては、身が充実して、濃密さが少し出てきました。
釧路町のカキは、昆布森漁協の漁師さんが、
仙鳳趾(せんぽうし)という地区の海で育てるレベルの高いカキです。
外海で育てますから、すっきりした味わいになります。
札幌の飲食店や市場でも、昆布森産と表示していますが、
本来としては「仙鳳趾カキ」と呼んでほしいです。
今年のカキは、海水温度が高いにもかかわらず、よい味なので、
きっと漁業者が苦心して育てているのだろうと感謝しました。
(ブースでは明るい女子が対応してくれました。)
(釧路町の事業でごいっしょした釧路町役場のお二人。
右は佐々木俊司さん、左が南條秀人さん )
(南條さんと自作の特製ガス式カキ蒸し器)
(蒸し上がった殻のままの仙鳳趾ガキ)
次は、日高です。
日高町のブースには、旧・門別町厚賀の
漁業指導士・石崎忠幸さんが、奥でタコ串を用意していました。
毎年、札幌で行なわれる子どもの料理教室では、
長年、講師をつとめて人気があります。
江差町の若山久美子さんは、
ホッケのかまぼこを、
うまみ系調味料を使わないでつくっています。
ご主人が漁獲するホッケを、奥さまが加工場で
いろいろな製品に仕立てているのです。
今回は、自社製のいかめしを持参していました。
ひと口食べてみると、イカの身がとてもやわらかくて感動しました。
少し甘く感じたので、
自宅では、一切れにしょう油を3滴たらして食べましたが、
2尾入り380円はとても良心的な価格です。
これは、8丁目のおすすめ品として推薦いたします。
今年も、紋別市のズワイガニ甲羅焼き、留萌市のうにめし、
上川町の大雪高原牛などおいしそうなものがめじろ押しでしたが、
今回は、3件だけお知らせいたしました。
新しく開業した大通ビッセの上の階には、
友人のシェフも店を出したので、
お客さまが落ち着きましたら、ぜひ、紹介したいと思います。
では、みなさま、季節の変わり目ですので、お体大切にされて下さい。
2010/09/24 15:39釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室コメント(15)
- 2010/09/21[この記事のエリア] 札幌
- 札幌で道内名旅館のセミナー&食事会
先日、とても楽しい集まりがありましたので、特別にお知らせします。
好天の札幌でホテル経営者のセミナーが開催されました。
会名 JTB協定旅館ホテル連盟 北海道支部連合会
2010年度第1回 経営研究会
月日 9月17日
場所 札幌グランドホテル17階
(写真・ホテルの外観) (写真・会場からの眺めがよくてテンションも上がります)
内容 ◎講演 「環境や食べものを大切にする旅の提案」
◎討議 事前アンケートをもとにしたワークショップ
「ご当地メニューをつくろう!」です。
(いずれも講師は貫田 桂一です。)
ふたつめのワークショップ(体験型講座) は、
出席者が地域ごとの班に分かれて、食材名を書き出し、
最終的にご当地メニューを考えるというものです。
今回、釧路町の方式を採用させてもらいました。
(写真・講演の風景) (写真・ワークショップの風景)
討議メニューは、 「ご当地メニューをつくろう!」で
進行は、次のとおりです。
◎特産品を選んでメニューを考える
○食材を書き出して選定する
○主材と副材、味つけを考える
○メニューや盛りつけを考える
◎物語や価値を考える
○産地である必然性、
ストーリー性などを考える
◎班でまとめて発表する
☆このワークショップは、結果より、意見を出し合って班でまとめ、
討議する過程がより重要です。
特に今回の「ご当地メニューづくり」の講座は、
今後、各館で採用され、
食事の品質向上に結びついてゆくと感じました。
その次は、各地域に広がってゆくことでしょう。
では、参加者を紹介します。 ~各地を代表する名館が勢ぞろいしています。
<A 道央>
小樽朝里クラッセホテル 前川 勝美氏 取締役事業部統括総支配人(写真2右)
第一滝本館(登別) 南 信行氏 常務取締役 (写真2左)
ぬくもりの宿ふる川(定山渓) 古川 淑恵氏 若女将 (写真1右)
ホテル鹿の湯(定山渓) 金川 浩幸氏 常務取締役 (写真2中)
JTB北海道国内商品事業部 沢村 英次氏 地域統括部長 (写真1左)
写真1(右・古川さん、左・沢村さん) 写真2(右・前川さん、中・金川さん、左・南さん)
<B 道北>
ホテル大雪(層雲峡) 西野目智弘氏 執行役員経営企画室長(写真3右)
紋別セントラルホテル 田中 夕貴氏 常務取締役 (写真4右)
知床グランドホテル北こぶし 桑島 大介氏 取締役 社長室長 (写真3左)
JTB北海道地域コンテンツ開発室 森下 勉氏 室長 (写真4左)
写真3(右・西野目さん、左・桑島さん) 写真4(右・田中さん、左・森下さん)
観月苑(十勝川温泉) 作田 英実氏 常務取締役 (写真5右)
十勝川温泉第一ホテル 杉本 浩章氏 常務取締役 (写真6中)
御園ホテル(弟子屈川湯温泉) 根津 政彦氏 取締役支配人 (写真6右)
あかん遊久の里鶴雅(阿寒湖) 大西 希氏 取締役・若女将(写真6左)
JTB北海道地域コンテンツ開発室 小林 慎弥氏 (写真5左)
写真5(右・作田さん、左・小林さん) 写真6(右・根津さん、中・杉本さん、左・大西さん)
<事務局とアドバイザー>
JTB旅ホ連事務局 萬 和雄氏 幹事
JTB旅ホ連事務局 西田 泉氏
札幌グランドホテル 伊藤 博幸氏 ノード43℃料理長
ヌキタ・ロフィスド 貫田 桂一 代表
写真は、JTBの萬(よろず)さん 札幌グランドホテルの伊藤さん
講演とワークショップ終了後は、同じ部屋で食事会です。
今回、札幌グランドホテル総料理長の小泉 哲也氏の尽力で
人気の出ている北海道産牛肉の提供や、
以前、私が開発したご当地メニューも再現して頂きました。
写真といっしょに紹介します。
「北海道 秋のうまいもの紀行」
Produced by 貫田 桂一とメニューに表記してあります。
(写真・まずは全体の写真、特別に一式用意してくれました)
アミューズ・グール、はじめのひと口料理
~美瑛産とうもろこしのムース
(写真・ムースの上にシュー生地と
トウモロコシの粒がついてオブジェが飾られている。)
(写真・上と同じ料理を札幌の夜景をバックに。
中央は、札幌テレビ塔。料理が少しブレてしまいました。 <(_ _)>)
オードブル
真狩村ガーデンファーム野菜のコンポテ、黒オリーブソース
(写真・それぞれ的確に火を通した
(コンポテ=煮込んだ)野菜を
型に並べて薄く切ったもの。
黒オリーブのソース(タップナード)を
つけると、フルーティな香りの白ワインと
とても相性がよくなります。)
スープの前後に道産小麦を使ったパンが出されました。
(写真・細長いものがニンジン入り、
丸っぽいものがタマネギ入りです。
いずれも野菜の甘味が出ていてよかったです。
ホテルの売店でも出ていないと聞いて、
参加者も喜んでいました)
美瑛産じゃが芋の冷製スープ パリソア
(写真・2層になった冷製のポタージュで、
上がジャガイモの「ビシソワーズ」、
下が冷製コンソメ。
パリソアは、「パリの夕暮れ」のフランス語です。)
魚料理は、
根室産秋刀魚のエスカロップ 貫田流
(写真・平成14年に私が根室でつくった新ご当地メニューで、
サンマのカツレツに少し酸味のある
デミソースをかけた「さんまエスカロップ」です。
インターネット事典にも掲載されています。
今回は、オリーブ油で焼いたサンマのカツレツにすっきりしたトマト風味の
デミグラスソースをかけた手間のかかった料理に仕上げてくれて、
感動的でした。
メインディッシュは、
道産牛とニセコ産自然農法野菜のポトフ
(写真・ほろりとくずれる、煮込まれた道産牛と野菜。
山ワサビやマスタードをつけるととてもおいしかったです!)
今回、北海道産牛肉消費拡大強化対策実行委員会の協力で
低脂肪でおいしい道産牛を提供して頂きました。
旭川産有機栽培“彦一にんにく”と玉葱のピラフ
タマネギ、コメをバターでいためて炊き上げたピラフ。
これに、ポトフーを煮込んだスープをかけた、
「スープ茶漬け風のピラフ」です。
肉と野菜の風味を含んだお米がバターの香りに包まれて、
おいしさのあまり声が一瞬つまりました。)
デザートは、
長沼産茄子の赤ワイン 煮、
仁木産島倉牛乳のアイスクリーム添え
(写真・ナスのデザートは、おいしいですよ。
私もときどきつくっていました。
肉桂の香りが効いたソース(シロップ)が
ナスと低脂肪アイスクリームを取り持っているようでした。
最後に、小泉シェフがハーブティを入れてくれ、
感激のフルコースを締めくくりました。
食事の後、締めのあいさつは、あかん・鶴雅の大西希さん。
講演もしっかり聴いてくれたようでうれしく思いました。
この集まり、道内の名館の若い経営者が多く、
発想や感受性がとても豊かです。
その行動力で北海道観光の明るい未来を
築いてくれそうな予感がしました。
みなさんも、ぜひ、応援して下さいね。
2010/09/21 18:32札幌コメント(8)
- 2010/09/14[この記事のエリア] 釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室
- 釧路出張、湿原と芸術に感動!
9月11、12日にすっきり秋晴れの釧路へ出かけました。
おまけの情報は、今年の湿原情報と
釧路市街地の美術関係を紹介します。
まずは、釧路湿原について。
湿原の展望台はいくつかありますが、今回行ったのが
細岡展望台です。
展望台の入り口。
湿原の蛇行する川が見える細岡展望台。
*写真は位置が低くてよく見えませんでした。すみません。
町教育委員会の方に聞くと、このところ、木が茂ってきて、
展望台からの景色が見えなくなってしまい、
環境省の指導で木を切っているそうです。
少し離れた場所には、以前の展望台あとがあり、
びっしり樹木が生い茂っていました。
国立公園内なので、電柱もなつかしい木材製です。
次に市内の芸術を紹介します。
釧路市内には芸術作品が多いですが、
繁華街で気づいたものを撮影してみました。
市内の幣舞橋(ぬさまいばし)から、歩き始めます。
橋の上には国内初と言われる橋上彫刻があります。
「幣舞橋 四季の像」です。
「春」は船越保武氏 「夏」は佐藤忠良氏の作品です。
南東には、ぬさまい公園花時計が見えます。
手前のナナカマドは、実が色付き始めました。
橋のたもとには、幣舞河畔広場があり、いろいろ目につきます。
以前、大人気になったラッコのクーちゃん出没の場所もあります。
歌手・美川憲一さんのヒット曲「釧路の夜」の歌碑からは歌が流れます。
近くには、天然温泉の足湯もあってちょっと驚き。
写真奥の斜面は花時計
広場近くの街灯は、おしゃれなカモメ。
次は、少し駅方面に向かって北大通を歩きます。
国道にある標識の裏に絵画。
案内板の横にも、標識より大きい野鳥の写真が貼って?あります。
バス亭もおしゃれで、ツルのステンドグラスです。
青空を羽ばたいたり、夕陽にたたずむくタンチョウ。
道路脇の配電盤?にもイラストが!
排水溝のデザインにも、サケとツル。
繁華街の歩道にはこんなサケも泳いでいます。
というように、少し歩いただけで、
釧路の人たちがどれだけ、芸術を愛してきたか伝わってきました。
いつか、再訪してガイドさんに案内してもらい、
じっくり市内をウロチョロしてみたいです
おいしい、おやつも忘れませんよ!
では、また。
2010/09/14 20:02釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室コメント(15)
- 2010/09/13[この記事のエリア] 釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室
- 釧路出張、講習とイベントで白熱!
このたび、釧路町に招かれて出かけてきました。
朝7時、JR札幌駅を出発します。
初めに、講演会。
9月11日(土)午後、場所は、釧路町遠矢コミュニティセンター
会場の前方
看板前で古い友人の佐々木俊司さん。町教委で今回の発案者です。
タイトルは、「釧路の特産品でメニュー開発」とし、
主催は道民カレッジほっかいどう学「出前講座」でした。
講演では、地域産物の売り出し方について、
〇ブランドをつくる
〇釧路産物の売り出し
〇売出の秘密兵器
〇22世紀の北海道 に分けてお話ししました。
講演中、参加者と漢字の勉強
熱が入るシェフ
会場全体の雰囲気
地元食材の特製メニューと食材
討議(ワークショップ)は、
同じ会場で、講演参加者が3班に分かれ、
釧路町のご当地メニューづくりに知恵を出しました。
進行は、釧路町教委のみなさんです。
討議の光景
1地元食材のオリジナル料理を試食。
2当地の農水産物を書き出し、班として食材を決めます。
3どんな食べ物と組み合わせるか、味つけはどうするか。
以上を話し合い、釧路らしいメニューを決めて行きます。
各班とも、驚きの調理技術も飛び出し、楽しいメニューが
完成して、感動しました。
地元教育委員会のみなさんのアイデアと進行のよさが光りました。
各班を代表して発表するみなさんとその資料
次は、イベントです。
9月12日(日)午前から、
場所は釧路町遠矢コミュニティセンター内と前庭にて。
NPOゆめのきによる、地域産物とご当地メニューの販売などを行ないます。
私は各店の料理を紹介する進行役のような「トーク係」でした。
釧路全日空ホテル総料理長・楡金さん(左)と。
メニューは、
釧路町千鳳趾(せんぽうし)産カキの焼きガキ、
地元産牛乳のクリームぱんなど。
6~8店舗が特製メニューを
提供販売していました。
またバードコール(野鳥の声のような音が出る製品)の
販売もあって楽しめました。
実行委員会のみなさんと楡金シェフ(左)
帰りの列車では、釧路名物、「いわしのほっかむり弁当」。
私は持参した塩とコショウを振って食べるのが好みです。
では、釧路情報の続きもお楽しみに!
2010/09/13 20:54釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室コメント(6)
- 2010/09/09[この記事のエリア] 釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室
- 農業賞、今年のLAST審査で道東へ!
~合計900キロを越えた最後の審査~
今年最後の審査で北海道東部を訪ねました。
今回も遠いし、朝早いしでたいへんな現地審査となりました。
まず、行程はこんな流れです。
〇札幌→新千歳空港→中標津空港
→別海町(昼食)→別海町・西春別で審査→根室(宿泊)
〇根室で審査→(別海)→(弟子屈)→美幌峠(昼食)→大空町で審査
→女満別空港→新千歳AP→札幌
空路で550キロほど、
陸路で420キロと、合計970キロほどの「しんどい」旅となりました。
さて、行った順番にお知らせします。
札幌からJRなどで集合場所の新千歳空港に向かいます。
中標津行きでは、丘珠のときより広くなったプロペラ機に乗り込みます。
何度もごいっしょした審査委員のみなさんなので、ちょっとした旅行の気分です。
中標津からは、バスで別海町西春別方面へ。
途中、別海市街で昼食となりました。
メニューは、ご存知、新・ご当地グルメの
別海ジャンボホタテバーガー
2カ月ほど前、ご当地グルメのコンテストで1位となり、
さらに人気の出たメニューです。
牛乳はいつもより小さいジョッキですが、
説明通りに自分でつくる巨大ホタテ貝のバーガーは、
審査員一同楽しませてもらいました。
1カ所目は、別海町の㈲別海町酪農研修牧場
15haある農地で350頭の乳牛を育て、担い手育成と新規就農を目ざす
研修を行なっています。
牧場長の谷野利一さんは、平成10年から今年までに、45組89名、
多くはカップルの新規就農者を育ててきたと話します。
ここでは、環境に配慮して国産と自給した飼料を与えています。
集められた生乳は、町内で加工され、べっかい牛乳やアイスクリームへと
変身しているのです。
話しはかわりますが、畜産農家の訪問は、今年はたいへんでした。
伝染病などにも最新の注意を払ったのです。
家を出る前に靴底を洗って消毒し、現地で長靴に履き替え、
消毒するかカバーを付けて、近くまで行くか牧場付近を訪問しました。
別海町から根室市に向かいます。途中、根室市の道の駅で休憩し、
夕方、根室に到着しました。
夕食は、市内の和食店で地元産魚介の料理です。
きつい審査ですが、
一人に1パイずつハナサキガニがついていて、びっくり。
ほかには、サンマの刺し身、ホヤの酢の物、根室さんまロール寿司など。
私はカニむきが得意なので、9人分のカニを食べやすいようにさばいて
食べてもらいました。
ゆで加減が頃合いで塩分もうすくて、とてもおいしいハナサキガニでした。
根室市で1泊してバスで移動。
朝6:45にホテルを出発し、
眠い目をこすって朝食抜きの強行審査の始まりです。
行った先は、
根室湾中部漁業協同組合の女性部。
集合場所では、漁協や女性部の方が手を振って歓迎してくれます。(@^^)/
すぐ、移動してホッキ貝の漁獲場所へ。
ふつうの人は入れない春国岱の奥にある漁場に到着しました。
ところが、台風が過ぎた直後で波が高く、干潟での漁はできないので、
近場の浅海で貝を掘ってもらいます。
がさがさやると、すぐ20個ほどとれました。
ホッキ漁を実演する女性部長の酒井さん
審査で頭を悩ます、北海道ぎょれん副会長の西英一さん(中央)
その後、会館に移動して説明を聞くと、みなさんが加工した製品で
朝ご飯を用意してくれました。
これも審査の対象かな?と一瞬だけ思案しましたが、
すぐにアサリフライに箸を向けていました。
ホッキご飯のほか、おかずは、大チカのフライ、ホッキ汁などなど、
温かみのある浜の母さん料理をごちそうになりました。
空腹時、涙が出そうにおいしかった手づくり朝食
湾中漁協は、以前、水揚げ高が減少してしまい、
苦心しながら自力で建て直しを計り、今では前浜産の魚介類を自ら加工して販売する、
北海道でも熱心な漁協へと育ってきました。
ラムサール条約指定の地域もあるので、環境に配慮した漁業を続けたいと
組合女性部の酒井昌子さんは笑っています。
写真は、根室湾中漁協・専務の神内さん(右)と
女性部長・酒井昌子さん(左)、シェフといっしょに。
次は大空町の旧・女満別町に向かいます。
途中、美幌峠で休憩し、展望台に上って屈斜路湖を望みます。
2日間の疲れも出てきて、写真撮影のときにも眠気と疲労がとれない人も。
それでも、この後に行く審査が最後なので、きりっと脳みそを切り替えます。
写真は美幌峠にて、右から、疲れの見える北海道新聞社の工藤哲靖さん。
ベジカフェ・まーくるの吉川(きっかわ)雅子さんと
フリーアナウンサーの宇都宮庸子さん。以上の審査委員と
左は、コープさっぽろ組合員活動部部長・小関篤さんです。
最後の訪問は、大空町の
大地のMEGUMIという法人です。
5軒の農家が集まり有機や特別栽培の農産物を出荷し、
町内へ委託製造した加工品を販売しています。
写真はグループのお仲間
有機JASを道内で一番早く取得して、
土づくりは、野菜の残さや網走湖の水草をたい肥に混ぜた、
地域の有機物を活用しています。
文科省の事業により畑で食育授業をしたり、町内の建設業者が総出で
カボチャを体験栽培したり、交流の場面もおおいようです。
応援に駆けつけたコープさっぽろ北見地区組合員のみなさん
前回と今回は、距離も長く、途中で息切れ寸前になりました。
私はいつも楽しそうなことやおいしい食事のことばかり紹介してきたので、
多くの方からグルメツアーだと錯覚されました。
しかし、この距離を移動して、冷静な気持ちで農業者の熱意を審査し、
一カ月間で審査委員、全員の意見をまとめなくてはいけないのです。
熱心な生産者だからこそ、順位をつけるのに頭が痛くなります。
公開準備が整いましたら、あらためて紹介して、受賞者をもう少し詳しく、
写真も多くお見せできると思います。ご期待下さい。
では、最後になりますが、
細やかな準備を進めて頂いたコープさっぽろ農業賞・実行委員会、
事務局長の石坂裕幸さん、そして事務局のみなさま、
ほんとうにありがとうございます。
ていねいにとじられた「審査メモ」は役に立ちました。
また、昼食や夕食など、限られた予算の中、食にわがままな私も満足した、
各地の地産地消メニューは、感動ものでした。
苦しい行程でしたが、おいしい食事で終えることができました(!?)
最後まで、厳正な審査をいたしますので、よろしくお願いいたします。m(__)m
2010/09/09 22:38釧路・阿寒・川湯・屈斜路・根室コメント(22)