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シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典

北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記



2011/04/07[この記事のエリア] 札幌
札幌で卸売市場を見学withおすし
 00表紙.JPG
 
生鮮品の流通が滞り、全国の飲食店で「自粛不況」が続いており、
卸売市場や生産者にも、かなりダメージが強くなってきました。weep
 
そこで今回は、卸売市場について、お伝えいたします。punch
 
今月はじめ、札幌市から情報発信する「食」のサイトである
さっぽろもぐー(mogoo)の取材で札幌市中央卸売市場を訪ねました。
*その様子は、こちら 
 
 
◎中央卸売市場に入場             
 
◆待合せ場所                        管理センター内
01入口.JPG01案内.JPG
朝5時、関係者と市場の管理センターで待合せ、
1Fで手続きして、許可証を借りて長靴に履き替えます。
そして、市場職員とともに、場内に入ってゆきます。
*今回の卸売市場内は、特別な許可を受けて入場しました。
 
 
◎中央卸売市場とは               
 
ここで、おさらいしておきます。
札幌市中央卸売市場は、
生鮮食品などの正しい取引や、生産・流通がスムーズに行われ、
国民生活の安定を目的とした、法律に基づいて札幌市が開設しています。
04マグロせり場.JPG
 
◎水産物部の見学                
 
水産の卸売業者 は、2社(カネシメさんとマルスイさん)ありますが、 
今回は、カネシメ高橋水産・部長の
堀 優さん(51才・古平町出身)に案内してもらいました。
 
道内をはじめ各地から魚介類が届いています。
◆巨大なメヌケ(加熱料理がばつぐん)     珍しいアブラボウズ。(すごい脂分です)
02メヌケ.JPG02アブラボウ.JPG
 
◆特大ボタンエビ(大きくて口に入らない!?)     エビを前に堀さん(右)とシェフ
03ボタンエビ.JPG03ボタン堀.JPG
 
◆水産棟には専用のマグロ低温売場があります。せりの光景
05マグロせり1.JPG05マグロせり2.JPG
 
◆マグロコーナーで、堀さんと。ようやく笑顔が出た堀さんですが、写真がブレてしまいました。
06堀.JPG
 
◎市場のせりとは                
 
ここで、おさらいです。
せりとは、
産地から届く生鮮食料品などを、市場の中で
売り主(卸売業者)買い手(仲卸業者など)
競争で値を付けさせ、最高額の値を付けた人に売ることをいいます。                                                              sun
ほかにも、売り主と買い手が交渉して値を決める相対(あいたい)取引があります。
                          dollar
せり人は、
「産地の財産を預かっているので、適正な値で売れるよう、責任重大。」
20年せり人を務めた堀さんは話します。
                   fish
水産棟には、登録した料理人などが入ることのできる仲卸コーナーもあります。
ここは、飲食店・業務用向けの市場(いちば)といった感じです。
 
◎青果部へ突入                 
 
2社ある卸売業者さんの、丸果札幌青果・部長
中村 正喜さん(56才・増毛町出身)に
案内してもらいます。
 
◆道南産、味の濃い冬のコマツナ。       人気の高い、和寒町の「わっさむ越冬キャベツ」
08小松菜.JPG08越冬キャベツ.JPG
 
◆札幌産タマネギのセリ風景
  こちらは、仕切りセンスのすばらしいせり人の方。
  移動しながら、大量にある生鮮品を順にさばいてゆくので、つい、ついて行ってしまいます。
09札玉.JPG09札玉B.JPG
 
◆朝ご飯のあと、市場長へごあいさつして、帰りました。
14市場長.JPG
 
 
◎朝ご飯はすし店へGo!           
 
9時前に取材も終了し、朝ご飯に食べに行きます。
こちらは、中央卸売市場とは別棟のさっぽろ朝市にある
魚河岸ひかり寿司です。
 
◆カウンターで頂きます。
10すし.JPG10すしB.JPG
 
千歳市出身の店長・塚本 裕明さん(53才)は、
キンキに力を入れていると話します。
RIMG8542.JPG
 
ほとんど毎日あるというキンキは、その多くが網走漁協の「釣きんき」という商標登録されたキンキだそう。
このお店では、超高級品のキンキを単品で500円(1カン)で提供しています。
RIMG9105.JPG
RIMG9106.JPG
さばいたキンキは、生のまま皮だけをあぶってから、握りにします。
「釣きんき」特有の甘いあぶらの味と、香ばしさが相まって、白身と思えない印象的な味に仕立てられています。
 
しょうゆでは、この味が落ちてしまいそうで、持参した塩を振って味わいました。
◆ヒラメの薄造り                       クジラの尾の身
12Aヒラメ薄.JPG
12Bクジラ.JPG 
 お店の人気は、寿司では、
おまかせ握り 1,000円(10カン)や、
特選握り     2,800円 *好きなものを10カン選べる
 
 観光客には、ウニ、タラバガニ、イクラが入った
丼三昧     2,300円 が出るといいます。
 
こちらは、市場関係者が、本州のバイヤーさんなど、お客さまと同行して来ることが多いと、聞きました。
でも、札幌市民にあまり知られていないのは、もったいないと思いました。
 
魚介類は、高級品も多いですが、千円のおまかせ握りを頼んで、
単品のキンキを追加しても1,500円と格安です。
 
営業時間は、朝5時から午後2時となっていますが、ぜひ、ご利用いただきたいです。
では、お店の紹介です。
13親方.JPG
RIMG9107.JPG 
           ~  ~
 
店名 shine魚河岸ひかり寿司shine
住所 札幌市中央区北12条西20丁目1-20
    さっぽろ朝市(マルカ卸売センター内)
電話 011-612-9810
営業 朝5:00~14:00
休日 日曜日、年末年始、市場が定める休市日
    *自社のHPはこちら    
    *紹介サイトはこちら (札幌市の公式観光サイト)
 
 
 今回、卸売市場の見学は、とても楽しいものでした。
 
 産地から食卓までのつながりが想像でき、市場のみなさん、
ありがとうという気持ちにもなりました。
 
 札幌市民は、もとより、各地のみなさまも、ぜひ、
見学されてみては、いかがでしょうか。
 
 お申込み、問い合わせは、こちらを参考にされてください。note
 
 
 では、次回の北海道のおいしいものを紹介いたします。
 

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2011/04/07 18:06札幌コメント(15)


コメント一覧

byharemi

エビ美味しそう。
卵付きだし・・・。
エビと堀さんと一緒に撮ったシェフの顔が
エビに見えてならない・・・・・。
(すみません。また変な事コメントしちゃった)

2011/04/07 20:54

byharemiさん ←シェフ貫田

◇ボタンエビ・アマエビは、大きくなると全部メスになるんだじょ~。
◇シェフの顔がエビの顔って、エビ顔のマネしてるんだじょ~。
 *変なコメントには、変な返事だじょ~。

2011/04/07 21:21

byモモンガ

中央卸売市場には何度か訪れていますが、「さっぽろ朝市」は行った事が有りません。
卸売の棟だったはずですが、一般客に開放になったんですね。
明日の夜札幌に行くので土曜の朝、早起きして『おまかせ握り』食べに行きたくなりました~

2011/04/08 00:13

byモモンガさん ←シェフ貫田

◇さっぽろ朝市は、マルカ卸売センターとも言われ、
  中央卸売市場とは、別の棟です。
  こちらは、3年前から市民の台所として利用できる施設となりました。
  魚河岸ひかり寿司さんのHPも参考になると思います。↓
  http://www.hikari-zushi.com/access.html

2011/04/08 07:17

byすまいる。

貫田シェフこんばんは^^。
いろいろなお店がある中で、札幌の元締めとも言うべき卸売り市場。
活気のある声がここから聞こえて来そうですね。

旭川もそうですが、もっともっと地元の人にもこういう風景を見てどういう流れで消費者である私達に渡って来ているのか、そして美味しいお店もある!って言う事をどんどん広めて行ったらいいですよね。

2011/04/08 21:14

byさゆっぽ

へぇ~釣りキンキも食べて1500円って凄くないですか?
キンキ大好きなんですよね~

最近お寿司連チャンで、少々お疲れモードでしたが、このお寿司は食べたいですね・・・・

2011/04/08 21:55

byモモンガさん ←シェフ貫田

◇和寒カボチャの件ですが、和寒町副町長よりご連絡がございました。
 H20年と21年は、作付・収穫とも和寒の方が多いそうです。
 19年は表記がありませんでした。

2011/04/08 22:06

byすまいる。さん ←シェフ貫田

◇そうです、飲食店などの総元締めがこちらの中央卸売市場です。
  人数や数量も多い札幌市場は、活気があります。
  せりの言葉もはじめは、わかりませんでしたが、
  だんだんわかってきました!

◇食に関心のある方は、卸売市場の見学がいいと思います。
  生鮮品は、特にすばやい流通が命ですから!
  それに、お店の裏情報も聞けるときがあるますよ!
 

2011/04/08 22:10

byさゆっぽさん ←シェフ貫田

◇そうです!キンキが1つで500円。網走の「釣きんき」でも同じ値段だそうですよ!
  キンキの握り寿司は、旭川でも置いてあるお店があるのですか?
  あれあれ、お疲れになるほど、頂いてきたのですね!
  お寿司の連チャンって、うらやましいです。
  

2011/04/08 22:13

by函館の牛魔王

先々月、仕事の打ち上げで梅の寿司さんへ行きました。
久しぶりだったのですが、大将が私の顔を忘れていました。
ショックでした。
10カンで1000円はお手ごろですね。
ホッキが旨そうですね。
今、旨そうなキジが家の中を覗いています。本当です。

2011/04/09 13:28

by一本松

被災に遭っていない地域の人は自粛なんかしちゃだめですね。
今まで以上に経済を回して、利益を義援金で応援し続けなくっちゃ。
飲む食う遊ぶは大事な支援活動ですね。

2011/04/09 14:57

by函館の牛魔王さん ←シェフ貫田

◇函館の梅の寿司、いいなあ。
  でも、牛魔王さんの顔を忘れるなんて!
  そんなに行ってないのですか?もっと行ってくださいね。

◇10カン千円はいいと思います。
◇キジ?おいしいと思いますが、裏山から春の陽気で出てきたのですね。

2011/04/09 15:30

by一本松さん ←シェフ貫田

◇そうです!派手に騒ぐのは考えるとして、自粛し過ぎは、だめです。
  世の中のお金は、回さないといけませんので、
  ふつうの生活をして、応援したいと思います! !(^^)!
  

2011/04/09 15:33

byモモンガ

土曜日の朝一で食べて来ました~  おまかせ握りで十分食べ応えが有りました。
姫は生チラシに入っていた「炙りキンキが甘かった!」と感動していましたよ。
ここの場外市場は観光客向けになっていた様で最近は敬遠していたのですが、マルカ卸売センターの方は卸業の形態そのままでゆっくりと買い物が出来ました。お蔭さまで美味しい食材沢山GET出来ました。
カボチャの件ですが、和寒町が生産量日本一を奪回していたのですね。ちなみにH19年は名寄市6,753t、和寒町6,659tだったそうです。わざわざ調べて頂いてありがとうございました。

2011/04/10 23:13

byモモンガさん ←シェフ貫田

◇お役に立てたようで、よかったです!
  キンキが入った生チラシは、お得でしたね。
  場外市場は観光向けですが、マルカは市民向けです!

◇やはり、H19年がわずかに名寄市が多かったのですね。
  こちらこそ、ありがとうございます。m(__)m
  

2011/04/10 23:22




シェフ貫田

Profile

[ 名前 ]
シェフ貫田

[ 得意ジャンル ]
料理

[ 職業 ]
フードディレクター(元シェフ)

[ 自己紹介 ]
札幌市在住で1960年生まれ。大阪の調理師学校を卒業し、札幌市内のホテルなどで修業。32歳でホテル料理長となり14年間勤めた後、早期退職して2007年、ヌキタ・ロフィスドを設立しました。現在は、講演や食に関する指導・演出をするフードディレクターとして活動中!
2008年北海道洞爺湖サミットで、ロシア政府代表団の料理指導を担当。2015年イタリア・ミラノ万博「北海道の日」で食の総合監修、農林水産省「地産地消の仕事人」、北海道食育コーディネーターなども務めています。著書に「北の料理人」IとII(晶文社)。
特製「コロッケde北海道」シリーズは、コープさっぽろトドックやどさんこプラザで人気です。専門は、ご当地メニュー&特産品の開発指導、食と観光を活かした地域づくりの助言、食育講習などで、「防災・ご当地グルメ」も研究中!


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