シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典
北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記
2010年12月
- 2010/12/03[この記事のエリア] 千歳・支笏湖・苫小牧
- むかわ町で見つけた、ノーベル味覚賞!?の食べもの!
北大名誉教授・鈴木章さんのノーベル化学賞受賞で沸き立つ
むかわ町は、
名門・高校野球や、穂別地区でお年寄りのミュージカルなどが有名ですが、
おいしい食品もいっぱいあります。
先日、むかわ町を訪ねましたので、
まずは、街中の雰囲気をご紹介します。
◆道の駅や役場にノーベル賞受賞の掲示があります。
◆道の駅の催しで、「鈴木さん」が来館すると温泉が割引になるそうです。
◆鈴木教授のご実家である、マルススズキ商店です。
◆鈴木教授の弟さんの譲(ゆずる)さんと記念撮影。
では、むかわ町のおいしい食べものを紹介します。
◆まずは、シシャモ。
安飲み屋にでてくるカペリンとは別の種類の日本固有種である「シシャモ」です。
よく見るとうろこの1枚が大きく、真珠のような光沢があります。
◆ソーセージ
むかわソーセージ工房では、北海道でも最上級の
ウィンナーソーセージをつくっています。
調味料は、塩が伊豆大島の「海の精」で四国の和三盆を使い、
リン酸塩を使わずに、プリっとした触感を引き出す、すぐれものです。
◆ナチュラルチーズ
新しくできた、チーズ工房は、「ASUKAのチーズ工房」です。
以前から、胆振総合振興局などの事業で助言してきましたが、
このたび、塩分濃度の違うチーズを製造してくれました。
それは、おやつ用(約2%)とワイン用(3%)です。
日本では消費者がチーズの塩分が強いと言うので、製造者は泣く泣く塩分を落としてきました。
◆写真中央が北川飛鳥さん、右はお母さまと娘さん(雪音ちゃん)
しかし、おやつに食べるのにはいいのですが、ワインを飲むには物足りず、
北海道のナチュラルチーズは、中途半端な立場にありました。
でも、製造時におやつ用とワイン用を分ければ、食べる状況に合わせて購入できるので
製造者もヨーロッパのような、しっかりと塩を利かせたチーズを製造販売できると考えました。
*ラベルもすぐできると思いますよ。
今後は、ASUKAさんの取り組みが広がって、
ワインにうってつけの「適塩」のチーズが出回ると思います。
◆農家製スイーツ
むかわ町の農家、「フラワーランド花屋の三倉」の、
三倉栄子さんは、
地元で採れる農産物を活用したスイーツづくりに励んでいます。
以前、ご指導したところ、めきめきと才能を発揮され、
このたび、農家の心意気も感じられるような、
すばらしいスイーツを商品化されました。
◆「えいちゃんの手づくり米粉ロール」
2個入り1パックで200~250円、町内のぽぽんた市場で購入できます。
2種類あるロールは、イチゴとカボチャで、いずれも感動の味になっています。
カボチャロールは、1個が泡立てた動物性・生クリームに蒸したカボチャを入れてあり、
もうひとつが、カスタードクリームを混ぜたカボチャペーストです。
このクリームは、手がかかっていて、カボチャのペーストを生クリームと砂糖で煮詰め、
さらにカスタードクリームと混ぜ合わせたものです。
今後、包装や名称を工夫すると、
札幌や東京で1切れ200~300円で販売でき、
その上、むかわの名前をさらに向上させてくれる、
ご当地スイーツに育つのではないかと感じました。
というように、むかわ町には、向上心の高い人たちが多いように感じます。
もう少しで、北海道「ノーベル味覚賞」の候補にでも挙げられるような目線の高い食品です。
みなさんも、とっておきの時に、ぜひ、利用ください!
2010/12/03 13:40千歳・支笏湖・苫小牧コメント(14)