酒とごはんと映画の日々
食のエンタテインメントマガジン・choi-plus[ちょいぷら]発行人兼編集長の家飲み&映画試写に明け暮れる毎日を、ぱらぱらと綴る。
- 2010/08/27[この記事のエリア] 札幌
- 今週末公開の女子向け映画は逆ハレム。
夫婦の旅の途中に難破して無人島に辿り着いた清子は、40代の普通のオバサン。
そこに若い男たちが流れつき、さらに中国人たちも。
男23人に女は清子ひとり。彼女を巡ってさまざまな事件が起こっていく…。
っていう桐野夏生の小説を映画化した「東京島」。設定からして、なんかすごい感じ!
Ⓒ2010「東京島」フィルムパートナーズ
おもしろい寓話だなと思った。
東京島は人間の歴史の集約。腕っぷしの力による支配から、集団での合議制、「賢者」による知性による支配は「欲」の前に潰え、さらに暴力と混沌の世界が展開、さて行き着く先は…っていう、人間の性(さが)のお話しになってる。
そんな中を生きる唯一の女性、清子。
この清子がフツーのオバサンっぽいところがいいわけよ。何か技能があるわけでも、ポリシーがあるわけでもないんだけど、その場その場の状況に臨機応変に合わせて変化。自分を守るためなら、ウソをつくことだってへっちゃら。損得で判断して、自分の得な方をきちんと選択していくという…。
このフツーのオバサン=サバイバル強者という説、なるほどと思った。
まあただ、ちょっと不幸顔にせよ、木村多江さんが中年のオバサンというのは、美人すぎ&ナイスバディ過ぎるような…。 でも違う女優さんならダメだったような気もするしねぇ。
原作に比べてエロ描写も相当控えめ、福士誠治クンをはじめイケメンも多数登場するということで、女性が安心して(?)鑑賞できる作品に仕上がってる。
2010年8月28日(土)からユナイテッド・シネマ札幌ほかにて公開!
2010/08/27 18:29札幌