酒とごはんと映画の日々
食のエンタテインメントマガジン・choi-plus[ちょいぷら]発行人兼編集長の家飲み&映画試写に明け暮れる毎日を、ぱらぱらと綴る。
2014年9月
- 2014/09/28[この記事のエリア] 離島(利尻/礼文/天売/焼尻)
- 映画「北のカナリアたち」をテーマに島で旨いもん三昧
9月17日から二泊三日で、利尻・礼文島を巡るモニターツアーに「有識者」(恥ずかしい…)として参加。映画「北のカナリアたち」ゆかりの場所を巡って、美味しいもん、食べてきました!
2012年に公開された映画「北のカナリアたち」は、吉永小百合さん主演で話題になった作品。さらに松田龍平さん、満島ひかりさん、宮崎あおいさん、森山未來さん、そしてオレの好きな勝地涼さん(あまちゃんの前髪クネオ)などが出演していて、なかなかいい映画でした。「北の●年」の100倍は面白かったです。あ〜、言っちゃったよ。
今回のツアーはこの映画の撮影に使われた学校のセットがそのまま残っている礼文島の「北のカナリアパーク」をはじめとした、映画のロケ地を巡るもの。安い価格設定で一般にも募集、今後の参考にご意見をお伺いするモニターツアーです。そこに私も一応旅行関連に詳しい編集者&ライターとして参加しました。
稚内まで札幌からJRの特急で5時間!さらにフェリーに乗って、まずは礼文島へ。船内では「北のカナリアたち」のビデオ上映も行われます。
お迎えは、礼文島のゆるキャラ「あつもん」です。有名なレブンアツモリソウをモチーフにしたそうで…。この日はそのままホテルで休息。翌日から本格的なツアーのスタートです。
2日目。まずはバスで礼文島最北端のスコトン岬へ。途中立ち寄った須海岬で、トド串なるものを賞味。これ、トドの缶詰を温めただけで、あんまりオススメしません(泣)。
風が強いスコトン岬。冬の撮影だったので、阪本順治監督は寝そべって演出プランを考えていたとか。今回風はまだましでしたが、真冬で風ありだと相当厳しい感じです。
さて、次は本日メインの「北のカナリアパーク」。礼文島の南端で、利尻山が良く見える小高い場所に、わざわざ校舎を2500万円掛けて、新築で建てたそう。新築だけど、古そうに見えるところが「技」です。ホント、眺めがいいですね。
このプレートの「北のカナリアパーク」の文字は、吉永小百合さんの手になるもの。
この映画の舞台は麗端島という架空の島。その世界を礼文島と利尻島の2つの島のロケで築きあげています。なので学校名は、麗端小学校岬分校。
中はしっかりリアルに小学校の雰囲気を出してます。
教室で参加者の記念撮影!普段はここは撮影禁止ですが、特別です。
授業ならぬ、礼文島のお花の講義を受けました。先生は、植物写真家の杣田美野里さん。これがレブンアツモリソウかぁ〜。野生の蘭だそうで、5月から6月に見頃を迎えます。これ目当てで、全国から多くの観光客が集まるそう。
映画関連の展示や出演者やスタッフのサインなんかもあります。
「北のカナリアパーク」、映画を事前に観てると、なかなか楽しめるスポットです。
さて昼食はフェリーターミナルにある「武ちゃん寿司」で。このモニターツアーの評価で、これからの定番メニューを決めようという企画。ちゃん丼はホッケのちゃんちゃん焼きがのった丼。ヘルシー丼は、めかぶの上にイカ刺しと鮭が。しまのかりいは、ホッケフライが入ったスープカレーです。事前投票では、ヘルシー丼が一番人気。
オレが食べたのは、しまのかりい。ホッケフライがふっくらサクサクで、なかなか美味。ちゃんと特産の昆布ものってます。
稚内観光協会の佐藤愛さん、これからの利尻島めぐりは、この格好で(あつもんのかぶりものです)。体張ってますねw。でも、似合ってる…。
礼文島から利尻島は、フェリーで40分。バスでぐるりと一周します。途中行き過ぎるこの手前側の家は、映画では里見浩太朗さんと吉永小百合さん「親子」の家として登場したものです。確かに、そうだ!今は空き家だとか。
ロケ地ではないですが、利尻富士の眺めがきれいな定番観光地のオタトマリ沼で一休み。ここオリジナルの熊笹茶ソフト!なんとなく風味、感じます。
そして、利尻のオリジナルドリンクと言えば、「ミルピス」。この島で作っていて、この島だけで飲める乳酸菌飲料です。酸味の強いカルピスって感じかなぁ。
利尻島の西にある沓形は、この島の中心街。撮影の時に吉永小百合さんらが宿泊したホテルには、今もこの看板が。
吉永さんはラーメンが好きで、この街にある「らーめん味楽」というお店には、滞在中に9回ほど行ったとか。しかもネギ好きで、ネギ大盛りの注文だったそうです。
さてこの沓形にある沓形岬公園から礼文島を望みます。
この公園の売店の名物が、ウニアイス。乳製品と相性の良いウニ、相性が良すぎて、うっかり混ぜると風味がアイスに負けちゃうところを、いかにクリアするか、工夫した一品だそうです。見た目からして、インパクト十分。
トッピングは乾燥ウニにウニフレーク。それに昆布と昆布塩。スプーンも昆布で、使い終わったら、食べれますw。トッピングの大きな乾燥ウニとアイスを一口食べたら、あとはよくかき混ぜて食べてということ。言われた通りにやってみました!
うっすらウニの風味に昆布塩がアクセント!これは「大アリ」です。
で、この日のホテルでの夕食。エゾムラサキウニの漁も9月一杯までですから、ラストチャンスのウニ三昧!って感じでした。
さて3日目、最終日はフェリーで稚内に戻り、まずは宗谷丘陵へ。うねる丘で、黒毛和牛を放牧しているのです。これは絶景。
ランチは、ここの牛を使ったハンバーグを挟んだサンドイッチ。お肉の味、感じまくり。
そして吉永小百合さんが満島ひかりさんを訪ねるシーンが撮影された、サロベツ湿原へ。広大な湿原には木道があって、ガイドさんの案内で散策します。
盛りは過ぎていますが、まだ花がぽつりぽつりと。白いウメバチソウ、かっわいい~。
さて今回のラストソフト(笑)は、このサロベツ湿原センターの売店で。酪農で知られる豊富町の牛乳を使ったソフトクリームです。濃厚〜。
とまあ、なかなか密度の高い、充実した3日間でした。あまり魅力がないところには、ロケ地に使われたからといって行ってもがっかりするだけですが、利尻・礼文は映画抜きにしても、超魅力的な観光エリア。そこに映画が加わって、さらに楽しみが増えたという感じでしょうか。
まだ「北のカナリアたち」を観てない人は、まずは鑑賞を。巨匠・木村大作カメラマンが撮影した美しい風景を楽しんだら、それを直に観に来たくなるはず。今度は花の盛りになんとか行ってみたいな!大変混みあうそうですけどね。
ではまた!
2014/09/28 18:43離島(利尻/礼文/天売/焼尻)