あっという間に今年も終わり。なかなか充実した年だったかな…と考えてる田中です。みなさん、どうでしたか?
さて忘年会たけなわの今月、某J誌編集長のN氏と男二人で向かったのは、「たけうち」という天ぷら屋さん。最近の悪い癖で、例によって写真を撮り忘れたので、この天ぷらはイメージです…(泣。
不思議なことに、海産物も野菜も食材豊富で、タネには困らないはずなのに、なぜか鮨店はいっぱいあっても、天ぷら店が少ない札幌。それもあって、お任せで天ぷらで一杯…なんていうのが、あんまり根付いていないようです。
オレといえば、東京時代に「天一」でカウンターで職人さんが目の前で揚げる天ぷらの美味しさに開眼。札幌に来てからも、「石水」(閉店しちゃったみたいね)、「蛯天」(ここのお任せはリーズナブル)、「こばし」(美味しいけど大将がおしゃべり!)、「樹」(揚げ終わったあと、生ビールのみながら野球観戦は止めて欲しい…)など、まあたまに天ぷらで一杯なんかをやっていたのです。
で、ずっと前から行きたかったのが、「蝦夷前天ぷら」と銘打つ、この「たけうち」さんなのです。今回は雅コース(5500円)を選択。
まず海老から…というのは、江戸前…と同じ定番の流れ。さすがに海老は、北海道の甘えびやぼたんえびでは天ぷらには水分が多いので、輸入の冷凍エビのいいものを使っているそう。そりゃそうだね。ぷりっとして、旨いです。
北海道らしいタネは、まずたらこ。揚げたのを二つに切って出されるのですが、断面を見ると中心部がまだほんのり生です。
そして真打ちは活鮑!おおぶりの鮑をまるごと一個あげて、半分に切って供されます。これはさすがのお味です。
お店はカウンターのみ(9席)。ご主人がひとりでやってます。独立前はパークホテルの「なだ万」にいたそう。「なだ万」でも日本料理の職人さんと天ぷらの職人さんはしっかりわかれていて、ここのご主人は、天ぷらの親方について、みっちり修業をしたそうです。うん、納得!
江戸前の天ぷらを出す「なだ万」では、たらこや鮑は「変化球」の北海道タネとして、常連さんに別途出して、喜ばれていたものだそうです。
利酒師の資格も持つご主人が店に置いているのは、千歳鶴ばかり。いろんな種類の千歳鶴をN氏と楽しみながら、出てくる天ぷらを味わいます。いい天ぷらやさんの場合、油っぽさなど皆無なので、日本酒にも白ワインにもビールにも合うんですよね。ぐいぐい飲めちゃいます。
10品の天ぷらを平らげ、お食事の天丼の前に、もうちょっと飲みたいな…ということになり、エクストラで何品か揚げてもらいます。天ぷらのいいのは、衣の中でさっとタネが蒸されて、その食材の持ち味が浮かび上がってくるところ。サヤインゲンが出てきたのですが、かすかな青臭さにしっかり甘みが出ていて、これは本当に美味しかったなぁ。
締めのかき揚げ天丼、天丼はタレ次第だと思うんですが、ここのはホントにいいお味でした。満足!
今年は円山に「つかさ」、すすきのには「あら木」という新しい天ぷらやさんがオープン(どっちも、まだ行ってない!)。「北海道らしい天ぷらで一杯」が、これからもっと人気になるんじゃないかな…と思ったりしてます。「たけうち」さん、また行ってみよ!
■たけうち
札幌市中央区南一条西13-4-62 ベストール南大通 B1F
電011-887-8139
※ランチの天丼が人気みたいです。
年明けには、ぐうたび北海道編集長の村澤さんとかと、「つかさ」に天ぷらを食べに行く約束も。今度は忘れずに写真、撮ってきますw。
ではみなさん、良いお年を!