千石涼太郎の「道人紀行」
人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。
- 2012/10/16
- 渡島半島「温泉と食い倒れ」の旅 vol.2
モニターツアー2日目のスタートは、長万部の港内での海釣り体験。
午前6時に旅館を出て、漁港に着くと、サムライ(Some Rise)たちが待っていてくれた。
風来坊釣師の腕がなるのだ。
というわけで、みなさんが準備をはじめたとき、すでに第一投で、宝島の宏一郎さんがスナガレイを
ゲット! さすが!
いや、アングラー千石としては、写真を撮っている場合じゃないのだ。
釣らなくちゃ!
私がお借りしたロッドはABUGarcia。Ambassadorや Cardinalで知られるスウェーデンの釣具。
その昔、西日暮里のエビス・フィッシングで輸入していたアングラー憧れの釣具だった。
私も、最後の本国製といわれるCardinalを30年前に買い、いまも大事にもっている。(笑)
今回の釣りは、ブラー釣り。
波形の重りに針がついたブラーを投げ、少しずつリーリングして、魚を誘うのだ。
ビギナーがテンピンなど、長い仕掛けを使うと、すぐにオマツリ(糸が絡まる)になってしまうけれど、
ブラーなら、その心配のなく、エサも複数つける必要もない。
おまけに、根がかりも少なく、効率もいい。
さすが、サムライ。よく考えてくださった!
というわけで、私も張り切って、アブラコ(アイナメ)をゲット!
一尺弱のまずますのサイズ。
アブラコは匹が強いので、楽しいぜよ!!
坊主は誰一人でず、なかなかの大漁。
教える人がうまいと、ビギナーでも釣れる……わけですが、
長万部は石狩湾新港と違って、魚影の濃さと人のバランスがいいから釣れるのだ。
1時間半ほど釣ったあとは、宿に戻って朝食。
メインのカレイがきてから写真を撮るのを忘れた・・・。それはなぜか!?というと、
ほら、前日に作ったイクラの醤油漬けを持参してきたから。(ちゃんと旅館に許可もらってます)
うーん、うまい!
八雲のイクラ、最高でないかい!?
長万部を出発した我々探検隊は、北限のブナ林がある黒松内へ。
なんで、黒松ではなく、ブナ林なのか? 黒松といえば酒じゃないのか〜? という
心のなかでツッコミを入れつつ、説明に聞き耳を立てる。
黒松内はフットパスの先進地。
町内にはいくつものコースが設定されいる。
我々が向かったのは、森林公園コースというブナ林に隣接する傾斜のあるコースだ。
肥満、運動不足、腰痛、無酸素運動禁止の腎臓病‥…という満身創痍ともいえる私には、
結構しんどい道のり。休み休み行きたいところだが、
なんせ集団行動である。
遅れずについていかねば!
フットパスの案内表示は、可愛らしくて、わかりやすい足型。
センスがいい! しかもリーズナブル。
ときどき、仰々しい案内板が幅を利かせていて、自然の雰囲気を台無しにする遊歩道があるけれど、
このルートは足下にウッドチップを敷いてあったり、整備が行き届いているけれど、
余計な看板がないのがいい。
私としては、もうちょっとまめに、ベンチを配置してほしかったけど。(笑)
ブナ林に突入。
なんだかんだと起伏が激しく、意気が揚がるのではなく、息が上がる。(笑)
そして、スネや太モモが、徐々に「もう休もうよ〜」といいはじめた。
そんなわけで、次第に、説明が耳に入らなくなるのであった。
これがブナの葉。
ブナといわれると、アキアジを思い浮かべる私だが、
これからは、樹木も思い出すことになりそうだ。
小川を渡る。
途端に元気がでる。
魚いないかなあ……すぐにそういうことを考える三平であった。
歩き終わると、清々しい気分。
でも、もう歩きたくない。(笑)
午後の予定はパスさせてもらおう。
もう体内の酸素を使い果たし、無酸素運動になるから。
足の親指の巻きヅメは、案外、大丈夫だった。
下るときはちょっといただかったけど、旅館のサンダルで階段を上り下りするほうが、
よっぽど痛かった。手術すべきか…また迷うのであった。
フットパスが終わると、黒松内の地元食材を使った「SPECIALのランチ」をいただいた。
自前のじゃがいもを使ったコロッケだとか、鮎飯だとか……食材の説明があり、
味わいながら食す。
サケの隣に、サケの内臓を煮た惣菜が何気なくおかれていて、これがなかなか。
こういう珍味を我々は欲しているのだ。
もっともっと全面に出してくださ〜い!
とっても美味しく、値段も手ごろな価格で提供予定と聞きました。
今後が楽しみなのだ!
移動途中、黒松内銘水を酌み、飲んでみる。
うーん、なるほど。
巨大なポリタンクを持ってくる人がいるわけだ。
北海道はもっと水ビジネスを考えないとなあ。
黒松内は移住者が多い地域。
しかもシルバー世代だけでなく、若い人もいる。
そんななかに、「すずや」という和菓子屋さんが。
求肥に目がないわたくしは、朱太川の鮎(120円)を購入。
うまい! これなら、食後だけど、5本はいける。(笑)
島牧に向かう途中、風力発電の風車を車窓から眺める。
実にいい景色だ。
原野商法で二束三文の土地を買わされた方々がまだいるのなら、そういう土地を提供して、
風力発電に役立ててもらえると有り難いなあ‥…と思いながら、風車を目で追いかけた。
次のプログラムは、賀老の滝鑑賞。
ここは、高低差100Mある崖を下りて、上るというコースしかない。
頻繁にクマが出没地帯でもあるので、大勢で声を出していくのがベストだ。
無酸素運動禁止の私は、最初からここはパスしようと思っていたのだが、
黒松内で歩いた感じで、行けるなら行こう!とも考えていた。
しかし、筋肉痛には酸素が残っていないので、断念。
みなさん、いってらっしゃ〜い!
みなさんが、賀老の滝から戻ってきたあと、上流部に紅葉を見に行った。
まだ少し時期が早いが、今週末から見ごろになるくらいまで、
木々が染まりはじめていた。
吊り橋に行き、眼下に見える景色を堪能。
通常、吊り橋は怖いものなのだが、ここの吊り橋は短い上に、床板がしっかりしていて、
下がすけて見えないので、高所恐怖症の人でもまず大丈夫。
賀老の滝より、こっちを見たり、ドラゴンウォーターがいいような。^^
さすがに、みなさんもお疲れの様子。
早く温泉に入って、ゆっくりしたい! というわけで、2日目の行程は、
これにて終了!
モッタ海岸温泉旅館に向かった。
アワビに、つぶに、かじか汁。
そして、珍味が並んでいる。
ご主人、左党の気持がわかってますね! さすがです!
この温泉旅館、ジム(村田基さん)も泊りにくる海アメのメッカらしい。
こりゃいいぜよ!
朝、釣った魚を調理してもらった。
カレイは唐揚げ、アブラコは煮付け。
アブラコしか釣れなかったからいうわけじゃないけれど、アブラコがめちゃうま!
釣った魚を食べられるのはうれしいな。
以前、道東で釣りをして、予約なしで民宿に行き、アブラコを唐揚げに、
カジカはカジカ汁にしてもらったことがあったけど、
かなり無理をいってやってもらったっけ。(台所貸してくれたら、自分でやりますから!といって)
北海道はもっとそういう仕組みを作ったほうがいいと思うな。
珍味にアワビ、つぶ……と、うれしいものがたくさんでてきたわけだけど‥…
多くの旅館で感じることが、ここでもあった。
アワビを出す旅館は、9割方、アワビに火を入れている。
地獄焼きという生きたまま固形燃料で焼いたり、煮たり、蒸したり。
これも美味しいことは美味しいんだけれど、アワビの産地なら、生で出して欲しい!
夏なら、刺し身ではなく、水貝だ!
粋で美味しい食べ方をさせてくれるといいなあ‥…と思いつつも、美味しくいただきました。
カジカ汁は北海道の味、お袋の味。
和むなあ。^^
旅は、まだ続きます。
2012/10/16 08:52コメント(2)
素敵な旅です。いつかしてみたいですね。
2012/10/16 18:56
alohaskyさん
北海道は今週末から紅葉のピークに向かいます。
ぜひ、お出かけください、^ ^
2012/10/16 21:50