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千石涼太郎の「道人紀行」

人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。



2015/03/28
九州に学ぶ旅 その3

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 早めの朝食を食べて、しおじを出発したわたしは、近くの港で竿を出す。
 このあたりの漁港は近年、新しくしたらしく、まったく釣れなくなったとか・・・。
 しかし、いましか釣りができる隙がないので、ちょい投げでまったくアタリがないと見て、穴釣り。
 ムラソイくんがちょっと遊んでくれた。
 35年前の小型スピニングに、ダイソーのLINEだったりする。ww

 それにしても、ちっちゃすぎ。ww

 

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 2時間ほど釣っていたら、体が消えたので、車にもどり「昭和の町」へ。
「昭和の町」は、商店街が元気だった昭和30年代の賑わいを蘇らせようという願いをこめて、
 レトロな街づくりをはじめた現役の商店街であり、テーマパークである。
 ボンネットバス、昭和の自動車、駄菓子屋・・・・様々な懐かしい看板といったものが、
 街中にあふれている。
 

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 夢町小学校という教室型のホールはレンタルスペースになっていて、
 セミナーや講演などに使用できる。
 音響設備もあり、教壇には、その痕跡が残っていた。
 というわけで、塾講師や専門学校の教員時代を思い出し、ちょっと小芝居。ww


 この町を歩いていて、ふたつの感動があった。
 ひとつ目は、道端で写真を撮り合っていたら、「写真撮りましょうか?」と声をかけてくれた人がいたこと。
 実は行きたかった蕎麦屋の前で開店時間を待っていたのだが、そこでその店の主人(おそらく建築家でもある)が、
 声をかけてくれたのだ。
 その店、臨時休業であることがその後わかるのだが、そんななにか事情があるときでも、
 店の近くで写真を撮り合っている観光客に声をかけるとは・・・あっぱれである。

 もうひとつ感動したのは、肉屋で名物のコロッケを買い、食べながら歩いていたときのことだ。
 ほぼ食べ終わったとき、わたしたちはあるレストランの前を通っていたのだが、
 レストランのドアからご主人らしき男性が小走りに近寄ってきてこういったのだ。
 「ゴミ捨てましょうか?」と。
 コロッケを包んだ小さな紙袋を捨てるために、わたしより年上と思われるご主人が店を飛び出してくる。
 そんな町が、豊後高田の昭和の町なのだ。
 昭和30年代の町には、あの時代に生きていたホスピタリティも生き残っていたのである。
 

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 豊後高田そば認定店「翔」という店。平清水旅館の一部が、蕎麦屋になっている。
 蕎麦は細切りでなかなか美しい。
 少々冷やし過ぎではあるがセンスのいい蕎麦。なんといっても蕎麦湯が旨い。



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 続いて、「十割蕎麦ゑつ」へ。ここも若手の職人が打っている。
 上が、限定の粗びき。これがうまい!
 真狩のいし豆に近い香り高き蕎麦。量もそれなりにあり、大満足。
 といっても、上のせいろも半分食べたわたくし。ww

 春蒔き蕎麦と、手打ちの技術で町おこしを狙っている新勢力・豊後高田そばは、昭和の町というレトロな空間で、
 花を咲かせそうである。
 日本一のソバの産地、幌加内や江丹別、深川……いろんな場所でやってみたいことがどんどんわいてくるのであった。


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 昭和の町から南下し、別府へ。
 今宵の宿は鉄輪温泉なのだが、その前に、どうしても足を踏み入れてみたかった竹瓦温泉に立ち寄ることにした。
 この温泉は、市営の共同温泉だが、登録有形文化財に登録されている近代化産業遺産でもある。
 (温泉分析書

 平日の真っ昼間ということもあり、ガラガラ状態。
 老人が大股開きしながら、下半身を洗っているところを階段を降りた。ww

 とても風情のある建物なのだが、周囲が風俗街になっているので、女性やお子さんとは入りにくいエリアとなっている。
 そんな風俗店に、某政党の候補のポスターが貼られているのは、プラスなのかマイナスなのかよくわからい。w

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 鉄輪温泉に来たらちょっといっぱいやるために回転寿司へ。
 前回、とてもよかったので、空いているだろう3時過ぎに訪れたのだが、なんと3組待ち。
 さすがは人気店!と思っていたら・・・・前回の感動がとんでしまうくらいの体たらく。
 3時半の時点でないネタ続出な上に、スタッフも以前とはまるで別の見せだった。
 というわけで、ふたりで7皿しか食べず、4時過ぎには脱出。
 とはいえ、やはり関サバが360円は安い。
 関サバだけ3皿食べてもよかったな。

 

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 鉄輪温泉みゆき屋。
 ここが一昨年もお世話になり、とても気に入った宿。リーズナブルだけれど、自炊施設が整っていて、
 とても穏やかな女将さんがいい味を出している。
 ふすまかと思うような引き戸を開けると、トイレだったり・・・面白さもある。
 ただ、残念なことが・・・一昨年、私たちを出迎えてくれたリンちゃんが逝ってしまっていたこと。
 ケロリンの桶で水を飲んでいた子犬に、また会えると思っていたのに・・・。^^;



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 夕食は近所のスーパーで買い物。
 八幡浜のじゃこ天が安かったので、今回も購入!
 これが主食。ww

 かぼすブリに、ヒラメのうすぐり、アジの刺し身。
 全部で1500円とちょっと。
 
 旅館で氷をもらって、「なしか」を飲む。
 なしてか?といわれても、それは大分だからとしかいえない。ww

 宿に到着してから、女将さんの姿を見ていない・・・身体でもよくないのかなあ。
 
 

 

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 夜は岩風呂、朝は石風呂。
 これが無料の貸し切りなのだから、みゆき屋はやめられない。
 4人家族でも充分入れるスペースを貸し切れるのは本当に有り難いことなのだ。

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 というわけで、のんびりと過ごしたみゆき屋
 朝、「女将さんはいないんですか?」と訪ねたら、どうやらいる様子。
 ろいうわけで、チェックアウトの前に、女将さんと記念写真。

 そうですか、リンちゃんは昨年の寒い時期に・・・寂しいですね。^^;

 

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 別れ際、素敵なプレゼントをいただいた。 
 名物、地獄蒸しの玉子と、タオル。
 美味しくいただきました。^^

 

2015/03/28 13:50



千石涼太郎

Profile

[ 名前 ]
千石涼太郎

[ 得意ジャンル ]
旅行

[ 職業 ]
作家・エッセイスト

[ 自己紹介 ]
児童書の編集、アウトドア雑誌の編集長等を経て、地方文化や県民性を盛り込んだ紀行文やエッセイ等の執筆活動へ。人生相談や自己啓発、地域振興や教育の分野での活動にも邁進中。いまの悩みは4年前に愛する故郷・北海道にUターンしたことで「北海道に帰る楽しみ」がなくなったこと。小樽ふれあい観光大使のほか、最近はジンギスカン博士としても各地域で活躍中。「やっぱり北海道だべさ!!リターンズ」など著書多数。
執筆、講演のご依頼は、こちらからお願いします。


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