千石涼太郎の「道人紀行」
人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。
2014年8月
- 2014/08/14[この記事のエリア] 小樽・キロロ・積丹
- 竹鶴とリタの夢 余市とニッカウヰスキー創業物語 9月20日発売!
昨年の秋にリターンズを出して以来、1冊も本を出さなかった。
この1冊にこの1年をかけてきたからだ。
竹鶴さん夫妻のことはすでにある程度の調べがついていたのだが、資料として読んでいた本には、
事実と違うことが書かれ、とてもノンフィクションとは言えないものもあり、
事実確認の膨大な時間がかかった。
裏をとり、彼らの思いを全身で感じ、竹鶴さんの世界にどっぷりと浸かった。
この本を書いた動機などは、実際に本書を手に取って読んでいただくとして(9月25日の発売)、
今日は、少しだけ、わたしの取材の様子を写真でお見せしよう!
広島県竹原市の竹鶴酒造(小笹屋竹鶴)。
竹鶴政孝さんの生家。だが、実家ではない。そのあたり事情は本書をお読みください)
大日本果汁(ニッカウヰスキーの前身)の設立に大きく関わった芝川ビル。
そして、竹鶴さんが造って、工場長を勤めていたサントリー山崎工場。
ほかにも、竹鶴さんとリタが住んでいた大阪の家があったところなど、
訪ね歩いたことも本書には書いてある。
本書を読んで、余市に行こう!
わたしはみなさまに、そうオススメしたいのだ。
9月20日、双葉社から発売!
(東京は19日、全国発売は20日の予定です)
全国書店でご予約ください。
ネットからの予約は、e-honネットとセブンネットではじまっています。
2014/08/14 10:06小樽・キロロ・積丹
- 2014/08/13[この記事のエリア] 旭川
- 北海道のそば 魅力発見モニターツアー そばとワイン
※写真は新十津川手打ちそば同好会の初代会長でピンネ荘のご主人・岡部拓雄さんと、現会長の渡辺清さん。
今回のモニターツアーの最終行程は、新十津川のピンネ荘での「そばとワイン」のマリアージュ。
というわけなのだが、わたしの関心は、ボタンとキタワセの食べ比べにある。
もちろん、両方とも食したことはあるけれど、並べて食べ比べる機会はそうそうない。
マリアージュということで、北海道初のソムリエール・佐々木恵さん登場。
気合いの入ったトークが展開される。
蕎麦の実をすり鉢で砕いたものやチーズ煎餅でまずは鶴沼のスパークリング。
まだ日が高いのに、いかん・・・・調子がでてしまいそうだ。w
菜種油ミョウガ、山ワサビ、柚子塩などを使い、蕎麦をワインを合わせる試み。
悪くはないのだが……
まずは、そばのこと。
さきにボタン(左)がきて、キタワセがきた。
この順番はないしだ。
そばにこだわりがない人はあまり気にならなかったようだが、これはトロのあとにヒラメを食べるようなもの。
このボタンは、この時期にしては最高レベルの香り…名店で出せる素材。
うまい!
この日食べたボタンとキタワセの違いを牡蛎でたとえるならば、三陸の牡蛎と岩垣くらいの差といえばいいだろうか。
マリアージュという規格であったけれど、ボタンはなにもつけず1/3くらい食べ、つゆをつけて8割まで、
残りをマリアージュしてみたが、柚子塩を若干か、山ワサビを若干がいいところ・・・もったいなくて、
薬味など使えなかった。
それでもケルナーでも、山崎のピノでも、まったく問題なかった・・・飲兵衛だからかもしれないが。
つゆは甘めだが、薄くであじけないものでなく、道民が好きな味。
カモ汁でも味わったが、キタワセのような淡泊なそばには油の旨味がいいかもしれない。
ワインにも合わないことはないけれど、なんせここは新十津川。
趣旨が変わってしまうけど、やっはり金滴だべさ!と思うのであった。
蕎麦は香りが命。
だから、ネギは水でさらすもの。
なので、わたしのような「そば」を「そば」として食べたい人間からすると、
ミョウガなどはもってのほか!なのだが、種物が好きな道民には、
そばそのものの味にはあまり意味がないのかもしれない。
そういう意味で道民向けには、さまざまなアレンジは面白い。
けれど、道産の蕎麦粉を全国に高値で買ってもらいたいのならば、
全国のそば好きに北海道に来てももらいたいならば、
王道を進むでし!
モニターツアーから戻ったわたしは、
すぐにfacebookで連絡をしてきてくれた観光行政に携わる方に、
モニターとしての回答以外に、メッセージを送った。
というわけで、人生相談だけでなく、蕎麦相談もお待ちしています。ww
2014/08/13 10:57旭川
- 2014/08/13[この記事のエリア] 旭川
- 北海道のそば 魅力発見モニターツアー そばスイーツ!
我々食いしん坊一行(出発当初はメディア系グルーブ一行だったはずだったのだが…)は、
旭川へ向かいサロンドールへ。
そば使ったスイーツやそばの実をつかった紅茶をいただいた。
ひとことでいうと、「この人できる」というのが率直な感想。
腕がいい。センスがある。食感や見た目のバランスも考えられている=スキルも高い。
モノづくりをするために生まれてきたような人なのだろう。
フィナンシェはまさに絶品。
金美華さん、名前を覚えておこうと思う。
蕎麦粉は小麦粉より、高価。
グルテンが少ないこともあり、膨らませるのは難しい。
無理に蕎麦粉を使って原価だけ高くなったのでは意味がない。
しかし、これくらいのレベルなら、高級菓子の世界で勝負ができる。
そんな可能性を感じたのであった。
ふーっ、あと一回。づづく。
2014/08/13 10:39旭川
- 2014/08/13[この記事のエリア] 稚内・留萌
- 北海道のそば 魅力発見モニターツアー そばの花展望台
月夜にみたそば畑展望台を昼時に見る。
実に素晴らしい!
絶景かな、絶景かな。そして、でっかいど〜、ほっかいどう〜!である。
刈り取ったあと、ミステリーサークルをこっそりつくったら盛り上がるんじゃないか!?などと、
くだらないことを思ったりもする。ww
それにしても、この風景は美瑛や十勝に匹敵する北海道の宝。
これを見たら、見ないで死ねるか!?と内藤陳さんもいっていたに違いない。
展望台で、ぶっかけそばをいただく。
もりそばも食べたかったが、どうやらここはぶっかけが売りのようだ。
広大なそば畑を見ながらのそば。
これは実に素晴らしい!
できれば、男山の生酛純米があったらなあ・・・などと思う。(笑)
}
女子たちは農場主の北村さんを囲みながら、そばソフトまで・・・男性たちは、カメラマンと化したり、
畑を見ながらそばを手繰ったり‥…。
素敵な時間となったのである。
展望台には、各国のそば道具や、江戸時代の蕎麦猪口などが置かれた小さな博物館もある。
地震が少ない土地柄とはいえ、この陳列の仕方、ちょっと心配になり、
北村さんに、心配です!といってしまった。
幌加内は、日本一のそばの産地。
だが、いままではただ生産量が多く作付け面積が広いだけ。産地としての知名度も2%にすぎなかった。
しかし、これからの幌加内は、見て楽しみ、食べて感動する町になる可能性が充分にある。
これだけの潜在能力があるのだから。
もうちょいつづく。
2014/08/13 09:49稚内・留萌
- 2014/08/13[この記事のエリア] 稚内・留萌
- 北海道のそば 魅力発見モニターツアー 政和アートFes
平成19年3月で閉校となった幌加内町立政和小学校。
わたしにとって廃校利用はある種の好物なのだが、やはり切なさが心を包む。
ありがとう 政和小 さようなら‥…文字に込められた思い。
OBやOGたちはどんな思いで、この校舎を眺めているのだろう。
そんなことをふと考えながら、学舎へと入った。
ここで行われている政和アートFesは、政和在住のステンドグラス作家・吉成洋子さんの発案。
洋子のお嬢さんの吉成翔子さん(政和小学校OGで鉄を中心として活動する工芸家)が実行委員長。
というわけで、おふたりの案内で建物のなかをご案内いただき、体験させていただくことに。
作品を観る前に、どうしてもこういうところに目がいってしまう私。
ハンドベースボールかキックベースボールかな?
子どもたちが遊んでいた姿を想像してしまうのである。
人が入れる卵に注目が集まり……陽気な仲間たちがヤドカリのように入る。
わたしも入りたかったのだが、お腹がつかえて出てこれない危険があるので残念ながら回避。w
学校に通っているころは、校歌といったものは、鬱陶しいものだったけれど、
いまでは懐かしい。
人生五〇年もやっていると当時の校舎などないだけに、通ったこともないこの小学校ですら、
なんとなくいとおしくなってくる。
玉子アートとステンドグラス製作の2グルーブに別れて製作開始!
わたしはもちろん、ステンドグラス。
懐かしいハンダ付けに、ちょっとわくわく!
もうちょい先端のとがったコテのほうがいいんだけどなあ…と思いつつ、
楽しむのであった。(左はぐうたび村澤編集長の作品。右が私の作品)
というわけで、旅はまだ・・つづく。
2014/08/13 08:56稚内・留萌