千石涼太郎の「道人紀行」
人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。
- 2014/08/13[この記事のエリア] 旭川
- 北海道のそば 魅力発見モニターツアー そばとワイン
※写真は新十津川手打ちそば同好会の初代会長でピンネ荘のご主人・岡部拓雄さんと、現会長の渡辺清さん。
今回のモニターツアーの最終行程は、新十津川のピンネ荘での「そばとワイン」のマリアージュ。
というわけなのだが、わたしの関心は、ボタンとキタワセの食べ比べにある。
もちろん、両方とも食したことはあるけれど、並べて食べ比べる機会はそうそうない。
マリアージュということで、北海道初のソムリエール・佐々木恵さん登場。
気合いの入ったトークが展開される。
蕎麦の実をすり鉢で砕いたものやチーズ煎餅でまずは鶴沼のスパークリング。
まだ日が高いのに、いかん・・・・調子がでてしまいそうだ。w
菜種油ミョウガ、山ワサビ、柚子塩などを使い、蕎麦をワインを合わせる試み。
悪くはないのだが……
まずは、そばのこと。
さきにボタン(左)がきて、キタワセがきた。
この順番はないしだ。
そばにこだわりがない人はあまり気にならなかったようだが、これはトロのあとにヒラメを食べるようなもの。
このボタンは、この時期にしては最高レベルの香り…名店で出せる素材。
うまい!
この日食べたボタンとキタワセの違いを牡蛎でたとえるならば、三陸の牡蛎と岩垣くらいの差といえばいいだろうか。
マリアージュという規格であったけれど、ボタンはなにもつけず1/3くらい食べ、つゆをつけて8割まで、
残りをマリアージュしてみたが、柚子塩を若干か、山ワサビを若干がいいところ・・・もったいなくて、
薬味など使えなかった。
それでもケルナーでも、山崎のピノでも、まったく問題なかった・・・飲兵衛だからかもしれないが。
つゆは甘めだが、薄くであじけないものでなく、道民が好きな味。
カモ汁でも味わったが、キタワセのような淡泊なそばには油の旨味がいいかもしれない。
ワインにも合わないことはないけれど、なんせここは新十津川。
趣旨が変わってしまうけど、やっはり金滴だべさ!と思うのであった。
蕎麦は香りが命。
だから、ネギは水でさらすもの。
なので、わたしのような「そば」を「そば」として食べたい人間からすると、
ミョウガなどはもってのほか!なのだが、種物が好きな道民には、
そばそのものの味にはあまり意味がないのかもしれない。
そういう意味で道民向けには、さまざまなアレンジは面白い。
けれど、道産の蕎麦粉を全国に高値で買ってもらいたいのならば、
全国のそば好きに北海道に来てももらいたいならば、
王道を進むでし!
モニターツアーから戻ったわたしは、
すぐにfacebookで連絡をしてきてくれた観光行政に携わる方に、
モニターとしての回答以外に、メッセージを送った。
というわけで、人生相談だけでなく、蕎麦相談もお待ちしています。ww
2014/08/13 10:57旭川