千石涼太郎の「道人紀行」
人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。
- 2015/07/02[この記事のエリア] 札幌
- そばと豚丼の「北堂」から、「円山一BAR」へ
弟子屈ラーメンの菅原社長が新しい分野に挑戦したと案内をいただいたので、
久しぶりに北堂がある北18条というあまり出没しないエリアに出かけた。
駅から徒歩1分の好立地。店舗が入っているマンション(隣のマンションかも)の花も歓迎ムード。w
社長オススメの晩酌セットをいただき、まずは小林さんの北の錦を。
となったのだが、なんとカウンターにはfacebook友達の先客が!
札幌は狭いのだ。
悪い事はしないけれど、悪い事はできない。体に悪い事も注意されるし。w
蝦夷前の板そば。
山形のへげや新潟のへぎでもなく、かといって蒸篭でもない、深さのある板に竹すだれ。
蝦夷前を名乗るふさわしい雰囲気。さすが!
薬味はネギと山ワサビ。これも北海道的。
つゆは江戸のように辛くはなく、甘く薄めが好きな北海道の人に合った出汁の香りが残る万人向け。
これから蕎麦を沈めるようにどっぷりつける人でも、わたしのうようなちょいつけ派でも大丈夫だろう。
蕎麦はちょっと不思議な食感。
この若干もっちりした感じはなんなんだろう? 強力粉でつないでいるのか?
なかなか興味深い蕎麦だった。今度、菅原社長に聞いてみよう。^^
濃いそば湯。
はな粉を溶いて作ったに違いない。
この濃さのそば湯は20軒(手打ちそば屋が前提)に1軒もない。
牛込神楽坂のたかさごなど、いい蕎麦屋のなかには、これくらい味のあるそば湯を出す店があるが、
北海道ではかなり珍しい。旨い!
旨いそば湯がありながら、そば徳利のないトホホな店(そば猪口につゆがいっぱい入ってうたら、しょっぱくてのめないしょ?)もあるが、北堂は最初からそば猪口(正しくは=そばちょく と読みます)のなかに、つゆを入れてきたりはしないので、そば湯を飲むことを考えて、つゆは少なめに入れ、必要な分をつぎ足すことをオススメしておく。(ちなみに、わたしはどの店でも普通は1cmくらいしか入れない。ww)
おおっ! 知床つぶのかき揚げが〜!
というわけで、ここからそば焼酎。そば前ならぬ、そば後wになったのである。
ちなみに、板そばと知床つぶのかき揚げのセットは980円。
これでちょいと一杯やって‥…というのはなかなか粋でありますな。
北堂で偶然、ご一緒することになった知人の介護(w)付きで、円山一BARへ。
facebookでは何度も見ていたお店なのだが、体調を崩してからはBARはほとんど行かなくなっていたので、
ちょっとテンションがあがるのだ。
旨そうなボトルが並んでいる風景は、それだけでいい。
いい本が並んでいるのと同じで。
イチローズモルト(ベンチャーウイスキー 秩父蒸留所)をロックでいただく。
ここ2年ほど、飲むウイスキーの98%がニッカで、ほかの2%がグレンリベットやサントリーだったので、
とても新鮮。
マスターと飲みながら、あれこれお話しして、楽しいひととき。
浴びるように飲めなくなり、一杯を大事に飲むようになってからは、味わいかたも随分変わったものだ。
最後に、マスターから素敵なプレゼントをいただく。
いままで飲んだことがない超貴重で、なまら高価なウイスキー。
とてもじゃないけれど、自腹じゃ飲めない代物。
ウイスキーという樽で熟成している間に、様々な変化・熟成を重ねる酒の魅力がつまった逸品だった。
65℃のショットで、すっかり体も心も暖まったのでありました。
【参考】
ベンチャーウイスキーは清酒のほかに「のほほん」という焼酎などを造っている東亜酒造の創業者が、
東亜酒造で仕込んでいたモルトを使ったウイスキーを発売したのが始まりのベンチャー。
2015/07/02 09:46札幌