千石涼太郎の「道人紀行」
人生は長い旅。旅の途中で出会った人、風景、食について感じたままに語ります。
- 2012/08/27[この記事のエリア] 網走・紋別・北見・知床
- オホーツクの楽園「網走モニターツアー」2日目
朝起きると、なんとなく身体が重い。
最後の泡盛が抜けていないからか。(笑)
でも二日酔いではないので、ホテルで軽い朝食を取り、早速、お出かけ。
最初に訪れたのは、網走「感動朝市」。
地元の水産会社が海産物を売っている朝市だが、イートインにもなっている。
しかも、お値段は手ごろ。
のんびり食べている時間はないのだが、高谷さんの計らいで、うまそうなものを、ウヒヒ。
ホタテ刺し、ホタテ串焼き(半生!)、アブラガニの内子に外子。
内子や外子は、下戸たちに人気がないので、ウハハハハ……たくさんいただきました。
で、初体験だったのは、オオミゾガイ。
生で食べると、かつて味わったことのない食感。
味はトリガイに似ているが、柔らかく美味。ホッキと一緒に取れるらしい点も白貝(サラガイ)に
似ているがまったく違う味。
火を入れると、ホッキのような・・・・・これも名物になりそうだ。
網走は捕鯨が許されている数少ない場所。
今年は二つの会社で二頭ずつしかとってはいけないことになっている。
つまり、年に4回しか水揚げがないわけだが、幸運に恵まれ、現場に立ち会うことができた。
とても貴重な体験となったわけだが、
魚と違い、複雑な思いが交差する。
牛でも羊でも、命をいただく我々は、感謝と畏敬の念を忘れてはいけないのだ。
大事に扱い、美味しくいただく。
これが私たちが最低限すべきこと。
食べたくない人にススメてはいけないし、捕ったらキチンと食べる。
これが原則である。
いろんな意味で、大勢の方が、この解体を見る機会が増えてほしい。
予定外のクジラ解体で時間をとった我々は、足場やに東京農大へ。
東京農大ファイントレールガイドウオークに出かけた。
主に農大の敷地内を散策・・・・なのだが、ドーム何コ分だっけ?
とにかく外周5キロほどをあるくフットパスなのだ。
自然探索部の若者、3人に連れられて、木立のなかに入っていったのである。
旧道道をとおったとき、堂々と・・・・・なんてことをいうT氏。
そういえば、橋げたじゃなくて、杭しか残っていないのは、クイが残る‥…とかも言ってたっけ。
私の前はいいけれど、学生さんの前ではやめましょうね。(笑)
様々な樹木の説明を受け、エゾハルゼミの抜け殻を見て…‥…
約1時間半。
一ヶ月分くらいの運動になった。
学生さん、ありがとう! 埼玉、東京、神奈川に戻ったとしても、北海道を忘れずに!
私は埼玉、10年、東京20年、神奈川4年……です。(^ ^)
汗をかいて酒も抜け、気分壮快。
ただ、明日、いや明後日の筋肉痛が怖い。(笑)
昼食は、龍寿しで「オホーツク網走ザンギ丼」。
このネーミングには以前から異議有り(カラフトマスの唐揚げをザンギとはいわない)。
そして、以前食べたときも、うーん……もう食べることはないな、と思っていたのだが、
この店のカラフトマス丼(あえてこう書きます)は、うまい!
そして、ボリュームもあり、工夫もある。(右上の小鉢は出汁を入れて鯛茶のように食べる)
これならオススメできるのだ。
立場上、ホッとしたのであった。
午後は、楽しみにしていたクジラ・イルカ・ウミドリウオッチング!
これがあったがために、スケジュールをこじあけて参加したのだ。
それなにも、港はガス(霧や靄のことを北海道ではガスといいます)で出港できない……かと思われたのだが、
30分ほど待ってゆっくり外洋に出たら、青空に!
船長が双眼鏡片手に、周囲を探し、我々も周囲に目を凝らす。
元大洋ホーエルズファンのわたくし。
売れないピン芸人・クジラのファンであるわたくしは、きっと見られる!
と信じていたのだが……。
なんと、かつてないほど、何度もミンククジラが出現!
捕食している姿をばっちり見たのだ。
なかなかうまく撮影できないので、途中からカメラは二の次にして、この目でしっかり見ることに。
最高の体験ができたのであった。
帰港する際に、夕日が沈む。
美しい。
船内に入ると、幼子が夕日を眺めていた。
別れた妻の元にいる娘を思い出し‥…ちょっとセンチメンタル。
シャワーを浴びたら、夕食。
鮨かっぽう 花のれん キンキのコースが待っていたのだ!
おお! 懐かしの網走・釣りキンキちゃん。
おいらのために、待っていたのね。えらいこちゃんだよ〜!
いきなり出てきたのは、キンキのキモ。
どのキモに似ているか? といわれると鯛かなあ。
口説くない旨味。
うーん、たまらん!
茶わん蒸し他、いろいろ食べたのだが、写真はキンキのみ。
握りもうまかった!
アラ汁もめちゃうまだった。
店に入ったときは眠かったのに、元気になってしまったのだ!