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シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典

北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記



2011/04/29[この記事のエリア] 札幌
みなさん、ショッカケンってご存知ですか?
 
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00にしんみそ.JPG
 
 
◎ショッカケンってなに?                            
 
ショッカケンとは、食加研と書き、
北海道立総合研究機構のひとつ、食品加工研究センターの愛称です。
                  shine  
食品加工を研究する公的な施設で、
食品加工の技術を研究育成して、数多くの商品を世に送り出してきました。
 
◆食品加工研究センターの大谷謙一・所長(右)とシェフ           発表会の会場
02センター所長.JPG04会場.JPG
 
 
◆食加研の技術である、加熱水蒸気を利用した釧路丸水のタコのやわらか煮
03タコ.JPG 
 
 
先日、札幌市内でこの食加研の発表会があり、少し見学してきました。
すでに商品化され、これから人気の出そうなもの、あるいは、
開発途中で人気が出そうな試作品も並んでいました。
 
事業は、研究発表、ポスター展示、一部の展示試食などがあり、
ここで注目されると、世に出てゆくことになります。
 
 
◎気になる3つの水産加工品                       
 
今回、気になる3点の水産加工品を紹介します。
 
   魚醤(ぎょしょう)
 
◆各地から集めた魚醤
05魚醤.JPG
 
各地で人気の出てきた魚醤は、15種以上が市販化されています。
その上、業務加工用だけにつくられているものもあり、
地図で見てもずいぶんと増えてきました。
材料は、サケ、サンマ、ホッケ、ホッキ貝、イカ、ウニなどを
発酵させてつくる、醤油状の液体調味料です。
 
06魚醤地図.JPG 
西洋料理にも応用できるので、私は20年以上愛用しています。(本州産も含めて)
 
   サケ節
◆羅臼町・のりとも朝倉商店の鮭節
07鮭節.JPG
07鮭節B.JPG鮭節は、わりと新しい商品で、羅臼や標津で製造されています。
カツオ節のような製法でサケの身を加工しますが、
カツオと違って、魚料理に使ってもうまみのケンカしないのが特長です。
 
   さなか味噌
◆各地のさかな味噌
08さかな味噌.JPG
最後に、これは、大豆を使わないみそ状の調味料です。
ニシン、サケ、ホタテ貝などの魚の身に塩と麹を加えて発酵させました。
和洋の料理や、油脂を使う洋食でも、幅広く利用可能です。
以前、「身欠きニシンのパエリヤ」をつくった際、ニシンのさかな味噌を加えて好評でした。
 
今後は、「食べるラー油」のような、「おかずみそ」のように、
さかな味噌にコンブなどの具材を入れた商品が売り出されそうです。
「激辛・身欠ニシンとコンブのおかず味噌」なんて、好きな方いらっしゃるのでは!?
 
◆さかな味噌の研究をすすめた、食加研の濱岡直裕さん
10担当者.JPG
 
◆濱岡さん(左)と㈲釧路フィッシュの平野勝幸さん。
今後、スケトウダラのさかな味噌を製造する予定です。
10担当釧路.JPG
 
まだまだ、たくさんありますが、今回は3点を紹介しました。
 
 
◎食加研さん、ありがとうございます      
 
食加研は、北海道の食品加工業になくては、ならない大切な機関です。
                   sun
私ももう少し、開発の助言や商品化の際の包装や名称などでも
お役に立って、北海道の食品が、世界のひとびとに
より、親しまれるようにしてゆきたいと思います。
                    sun
その食加研を紹介するサイトができました。                 
ぜひ、こちらもご覧になってください。
                    sun               
あじ研北海道」と、親しみやすい名称!?(笑)ですが、内容は、充実しています。
特に、「おいしい舞台裏」のコーナーは、シェフのブログもかなわない、
取材力ばつぐんで、すぐれものの記事になっています。note
岩内町の友人が登場するコーナーはこちら
 
これから人気の出る「ご当地みやげ」が
またここから、出てくるかもしれませんよ。up
ぜひ、食加研にご注目を!flair

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2011/04/29 16:29札幌コメント(14)


コメント一覧

by北のお魚大使

シェフ、いつもありがとうございます。
北海道経済部で、このさかな味噌のなんとか検討委員会という場所が始まりでしたね。
以後、いろんな場所でお世話になっています。

身欠にしんのパエリアはとても美味しく、「にしんのおかげ」の良さを上手に引き出してくれました。
いつもおしゃべりばかりなので、失礼ながら本当にシェフなのか?と思っていました。
でも、お料理を作る姿は、やっぱりシェフだ!と思いました。

これからも北海道の隠れた食材、お店、お料理、商品、そして人を掘り起こしてあげてください。
ありがとうございました。

2011/04/30 13:43

by北のお魚大使さま ←シェフ貫田

◇大使さま、コメントありがとうございます。
  そういえば、そんなこともありましたね。
◇身欠ニシンのパエリヤ、うまくできたと思います。
  岩内の名物にでもなればうれしいのですが。
  また、作戦を立ててみましょう!!(^^)!
◇はい、誠実な事業者や生産者の応援ができるよう
  がんばりますので、この先もよろしくお願いいたします。m(__)m

2011/04/30 13:51

byharemi

ショッカケン聞いたことあります。
一度見学に行ってみたいなと思っていました。
今回御紹介くださったのは水産加工品ですが
農産加工品も沢山ありますよね?!

やっぱり見学してみたい・・・・。

2011/04/30 16:32

byharemiさん ←シェフ貫田

◇おもしろいところですよ。まず、サイトからどうぞ!
  農産品もいっぱいあります。
  ためになると思いますから、ぜひ、見学されてみてください。

2011/04/30 22:45

byカブタン

あ、ショッカケン。
知り合いが一人、写真に写ってますね~。
北海道の「食」を追求する、研究者軍団。
おもしろいものがどんどん生まれていってほしいです。

それにしても、貫田シェフってすごい顔広いですね。
北海道じゅう、知らない方がいないっ!!

2011/04/30 23:19

byさゆっぽ

激辛って書いてあったらとりあえず買ってみる、さゆっぽです(笑)

鮭節は買った事あります!すんごい美味しかったけど、チョッピリで高かったので、頻繁には買えないけど、本州のお友達に送ったら喜ばれました~

2011/05/01 06:15

byカブタン ←シェフ貫田

◇さすがカブタン、お知り合いがいらっしゃるのですね。
  ↑上の言葉、うれしいです。関係者が聞いたら泣いて喜ぶのでは!
  「北海道の食を追及する、研究者軍団」、いいコピーです!

◇カブタンもすごいですよ。上川のおいしいものを制覇してしまいますね。
  私はずうずうしいので、これからも、どこでも出没します!!

2011/05/01 08:37

byさゆっぽさん ←シェフ貫田

◇うれしい!!激辛好きのさゆっぽさん、見てくれて、ありがとうございます。
  事業者とも相談して、つくってみたいと思います。

◇鮭節は、手間がかかるので、高級品ですね。
  料理人がよい使い方を助言できるようにしておきます。

2011/05/01 08:41

byモモンガ

食加研は初耳です。

鮭節が魚料理に使ってもうまみのケンカしないというのに惹かれました、見つけたら買ってみます。

2011/05/01 22:07

byモモンガさん ←シェフ貫田

◇そう、まだあまり聞いたことがないですよね。
  でも、醸造をはじめ、北海道の加工品の新技術を開発して
  食品企業が取り入れているのだそうです。

◇鮭節は、おもしろいですよ。
  魚なのに、イノシン酸系でなくグルタミン酸系のうまみが
  強いので、魚料理にも相性がいいようです。

2011/05/02 08:43

byすまいる。

食品をそのまま出荷するのも一つですが、加工する事によって旨味を凝縮したり、違った味わいを加える事によって味の相乗効果が期待出来るって言うのも無限大の美味しさへの追求が出来て消費者としても嬉しい限りです♪
さかな味噌が一番使いやすいかなぁなんて思います。おにぎりに付けて食べたら美味しそう!!

2011/05/03 12:46

by函館の牛魔王

いつもながらフットワークの軽いシェフに脱帽です。
鮭節は聞いたことがありますが、使ったことはありません。
香りが独特なのでしょうね。今度試してみます。
連休は雨で気が滅入ります。
庭の手入れがしたかったのですが、仕事します。
今年もミニトマトを育てます。
桜、梅、つつじ、レンギョウ、こぶし、水仙、いっぺんに咲いてます。とは言え雨が・・・・・

2011/05/04 08:56

byすまいる。さん ←シェフ貫田

◇すまいる。さん、その通り!
  北海道はもう少し加工して、味や人のつながりも相乗効果を利用して、
  世界の人々に愛される食品をつくってゆけると思います。
◇さかな味噌は、具材と辛みを加えると、おいしい「おかず味噌」ができます。
  みなさまのアイデアもお待ちしています!

2011/05/04 09:17

by函館の牛魔王さん ←シェフ貫田

◇ありがとうございます。m(__)m 若い頃から、フットワークはいいようです!
◇鮭節は、おもしろいですよ。少し高価ですので、使い方を工夫しています。
◇雨のGWは寂しいですね。
  札幌の花々もそろそろ開花を迎えてきましたが、この陽気ですと、
  乗り気が起きてきません。

2011/05/04 09:21




シェフ貫田

Profile

[ 名前 ]
シェフ貫田

[ 得意ジャンル ]
料理

[ 職業 ]
フードディレクター(元シェフ)

[ 自己紹介 ]
札幌市在住で1960年生まれ。大阪の調理師学校を卒業し、札幌市内のホテルなどで修業。32歳でホテル料理長となり14年間勤めた後、早期退職して2007年、ヌキタ・ロフィスドを設立しました。現在は、講演や食に関する指導・演出をするフードディレクターとして活動中!
2008年北海道洞爺湖サミットで、ロシア政府代表団の料理指導を担当。2015年イタリア・ミラノ万博「北海道の日」で食の総合監修、農林水産省「地産地消の仕事人」、北海道食育コーディネーターなども務めています。著書に「北の料理人」IとII(晶文社)。
特製「コロッケde北海道」シリーズは、コープさっぽろトドックやどさんこプラザで人気です。専門は、ご当地メニュー&特産品の開発指導、食と観光を活かした地域づくりの助言、食育講習などで、「防災・ご当地グルメ」も研究中!


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