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シェフ貫田の北海道・うまうま大辞典

北海道のおいしい食べものや熱心な生産者を紹介する旅日記



2010/08/29[この記事のエリア] 稚内・留萌
農業賞の審査で道北へ!
~2日間で約900キロ走ったバスの旅~ bus
 
RIMG3322チーズ.JPG
(興部町・ノースプレインファームのナチュラルチーズ)
 
先日、コープさっぽろ農業賞現地審査のため、道北へ行ってきました。
経路は、札幌→妹背牛→稚内→枝幸(宿泊のみ)
          →興部→美瑛 →札幌です。sign03
 
2日間で走行距離は約900km、35時間拘束
15時間はバスの移動という過酷な旅となりました。wobbly
 
まず、札幌から妹背牛町へ行きます。
 
北いぶき農業協同組合 妹背牛支所 (妹背牛町) 
 
RIMG3254倉庫.JPG
 
 (かわいいイラスト入りの倉庫、人が来るのを意識しています。) 
 
こちらは、交流賞の対象です。
平成10年から農薬を減らした米の栽培を開始したことがきっかけで、
H11から消費者との交流を、翌年には「ふれあい農園」という体験農場を始め、
消費者との接点を持ちました。
 
当地の特長は、
クリーン農業と環境保全型農業として、
田んぼのあぜ道にハーブを植えていることなどです。
 
体験コーナーでも米の脱穀から精白までを実際に教えてもらい、
つい、はしゃいでしまうほどでした。bleah
 RIMG3243脱穀.JPG
(米の脱穀体験で大はしゃぎのシェフup
 
お昼はバスでお弁当。
留萌の弁当「たこめしrestaurant
 
さき頃、留萌市の飲食店が「るもいたこめし共和国」をつくり、
ご当地グルメを開発しました。sun
 
これは、留萌のミズダコを使ったご飯で、
市内の9軒で食べられます。
この日は、市内の人気和食店である友禅のたこめしでした。
RIMG3266たこめし.JPG
(留萌市・友禅のたこめし、バスの車中で)
 
量もほどよく、塩分はうす味ながら、
出しや下ごしらえなど和食の技が光っていました。shine
 
留萌から日本海オロロンラインに沿って北上しました。
稚内機船漁業協同組合 (稚内市) 
 
RIMG3278オオナゴ.JPG
 (食用オオナゴの前で笑顔を見せる漁協・専務の欠畑 優さん) 
 
 こちらは、 オオナゴの漁獲と加工を行なっている漁協です。
オオナゴは、稚内周辺で獲れ、
イカナゴという魚の大きいものをそう呼んでいます。fish
 
年間、2万トンほどを養殖魚のエサなどとして漁獲していましたが、
その内、年20トンほどを食用として活用しています。
 
以前からおいしいと聞いていましたが、
水揚げ直後のピンとしたものは初めて見ました。
カツやすり身メンチなど、3種類の試食がありましたが、
どれもおいしくできていました。happy01
 
漁協専務の欠畑 優さんは、全国に広げて行きたいと話します。
紹介記事は、こちらです。
 
RIMG3289仲間.JPG
(オオナゴを普及する力強い仲間)
 
その日の最後は、宿泊先の枝幸町へ。
枝幸町の宿泊先へ
宿の夕食は、毛ガニづくしでした。cancercancercancer
RIMG3296枝幸夕食.JPG
 (宿の夕食で毛ガニがけっこう出ました) 
 
ほどよいゆで加減のカニ足や、
むき身のたっぷり入ったカニ甲羅フライなど、8品で満足しました。
 
枝幸のカニは毎年春に食べますが、
宿にある温泉の源水と似た風味でびっくりしました。spacancer
この水があるから枝幸の毛ガニは、量も多く、味がよいということも
納得できました。
RIMG3302枝幸宿.JPG
(夏晴れのホテルと夏のスキー場)
 
次の朝もひとっ走り。
ノースプレインファーム(興部町)
 
今では、町名を聞いただけで、
だ液がたまるほど、おいしい食品のある興部町。upwardright
 
町内にある、ノースプレインファームは、
札幌駅など全国に5軒あるお店で、100名近いスタッフが働いています。shine
代表の大黒 宏さんは、
土地の広さに合わせ、乳用・肉用の牛を放牧中心で育てています。taurus
 
RIMG3309パーラー.JPG
 (ファーム・レストランのショーケース前で説明する、大黒さん) 
 
放牧地に入ると、防風林で涼んでいた牛たちが集まってきて、
人なつっこさがよく表れていました。taurustaurustaurus
 
RIMG3315放牧.JPG
 (防風林のある牧草地でひとなつっこい乳牛・肉牛たち) 
 
畑の牧草は渋みがなく、牛乳のおいしさを想像できました。club
 
生キャラメルの生みの親としても知られる大黒さんですが、
乳製品、肉加工品、スイーツの加工でも人気があります。moon2tauruscake
それぞれに熱心な担当者がいるので、
これからが、いっそう楽しみになってきました。note
HPはこちらです。
RIMG3325スタッフ.JPG
(レストランの入口でスタッフに囲まれる大黒さん(中央))
 
2日目の最後は、興部から、下川・名寄・旭川を経由して、美瑛へ。
JAびえい 白金アスパラ生産部会 (美瑛町) 
 
部会長の植田 勝夫さんの農地は、傾斜地にあり、
2haもあるアスパラガス畑が、まさに「アスパラの丘」です。
RIMG3330美瑛.JPG
 (2haある「アスパラの丘」の前で説明する、部会長・植田 勝夫さん) 
 
収穫のたいへんさは想像を超えます。
繁忙期、4人のパートさんは、5時間ほどで20kmは歩くshoe
と聞いて、驚きました。coldsweats01
 
もう一軒、訪ねましたが、土質や肥料の使い方で、
ずいぶんアスパラガスの味に違いが出ていました。
RIMG3333美瑛 - コピー.JPG
(右から、副部会長・増山さん、部会長・植田さん、左がJAびえい・山田さん)
 
今回、それぞれの活動が10年を超え、
長く続けることの大切さを感じたと、審査に同行した仲間が話していました。sign01
 
また、コープさっぽろ常務の中島さんは、「直接、感じて有意義だった。」と話します。
 
RIMG3336中島氏 - コピー.JPG
(砂川サービスエリアで夕陽を背景に話す中島さん)
 
次回の現地審査は、9月2週目、
別海町、根室市、大空町など、道東を巡ります。

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2010/08/29 16:25稚内・留萌コメント(22)


コメント一覧

byharemi

長いバスの旅、お疲れ様でした。
稚内のオオナゴ食べたいなぁ~。
旭川では精々小女子くらいですもんね。
欠畑 優さんの紹介記事の稚内おおなご日記の
平成20年10月2日に私が行って上川と宗谷の
コラボの時の記事を発見しました。嬉しい(*^_^*)
鮮度のいい、おおなご見てみたいなぁ~

今度は道東ですか
その頃は稲刈りが始まっていそう。

2010/08/29 18:50

byharemiさん ←シェフ貫田

オオナゴは、鮮魚はきれいでしたよ。
加工していない鮮魚の料理も食べてみたかったです。
◇「稚内おおなご日記」見ました。
 haremiさんのレシピが掲載されていましたね。
 じつは、私も平成21年3月9日に名前だけ出ていました。
◇ところで、乾燥していないお米は食べていますか?
 妹背牛で未完熟の米を精米したら、とてもいい香りのご飯が炊けました。

2010/08/29 19:21

by小林董和

うーむ バスの35時間はむごたらしい。私なら腰に来て3~4日使い物にならなくなりそう!!
ところでパイオニアジャパンの石狩新港の本社の道端でおおなご丼売ってるの知ってました?
加熱水蒸気で処理してあり農商工連携のお墨付きもあるすぐれものです。一度御案内しますね。

2010/08/30 11:23

by小林 董和 様←シェフ貫田

コメント、ありがとうございます!
私もけっこう腰が痛くなりました。(今年で50歳になりました!)
稚内でオオナゴの話しを聞いていましたら、パイオニアジャパンの話しが
さかんに出ていましたよ。石狩のおおなご丼は知りませんでした。
ぜひ、ごいっしょしたいです!

2010/08/30 12:04

by北海風おがわ

こんにちわ~
とっても 暑い毎日ですねぇ♪
過酷な旅・・ごくろうさまでしたm(__)m

枝幸に 宿泊してたんですね(^O^)
今度 お時間あるときに 寄っていってくださいまし(^O^)/

2010/08/30 15:06

by函館の牛魔王

シェフよ、バスで15時間?
車の免許を取っておくべきであたのう。
次回は道東ですか、女満別生まれの私としては
是非、網走(女満別)湖のしじみを食べて来て
ほしいものです。旨いですよ。
女満別町の地名が消えたのは大変残念です。

2010/08/30 15:07

by北海風おがわ様 ←シェフ貫田

そうです、宿には夜8時過ぎに着いて次の朝も早かったので
枝幸の街には出かけられませんでした。(涙)
でも、ホテルの温泉で源水をなめたら、小川さんから送ってもらう
カニの風味がして、驚きました。温泉水は、硫酸カルシウムだと思いますが、
カニの殻にいい影響を与えているかもしれませんよ。

2010/08/30 15:22

by函館の牛魔王さん ←シェフ貫田

今回は、審査員と実行委員で20名ほどでバスで回りました。
車の免許は取っていないので、不自由なときもあります。(涙)
牛魔王さんは、女満別の生まれですか?お父様のご転勤のためですね。
網走湖のシジミ、おいしいですよね。いっとき漁獲される、
藻琴湖のシジミも大きくておいしいです。

2010/08/30 15:26

by萌える檜山の日記

留萌たこめしを食べていただいて光栄です
そういえば、先日、友禅に夜遅く行ったとき
(その日は飲みすぎて記憶が・・・・ アブナイ・・)
女将さんが、
「お弁当を・・・・・・・」
ということで、反響があって
喜んでいた記憶だけが残っていました

このことだったんですね

なんだか、このつながりがうれしいです

2010/08/30 17:26

byみっち~(^^)v

シェフ こんにちは(*^_^*)
\(◎o◎)/!900km35時間お疲れさまm(__)m゛
牛乳も野菜も飼料と土で味が全然違ってきますね~
生産者の研究&努力の賜物ですよね(^^♪
大黒さんの牛はのびのびと育てられている様子が
解りました♪ 道東は大地のMEGUMIでお待ちして
おりま~す(@^^)/~~~

2010/08/30 20:04

byモモンガ

オオナゴはたまに市場で見かけるのですが、釣りの餌のイメージで食べた事ありませんでした。次回は買ってみます!
ノースプレインファームのミルクホールは、昔牛乳飲み放題でして・・・お腹壊すほど飲んじゃいました!

今回も皆さんの笑顔が素敵ですね!

2010/08/30 20:21

by萌える檜山の日記 ←シェフ貫田

留萌たこめし、おいしかったです。
友禅のおかみさんの愛情も入っているようで、感激しました。
おいしいものは、つながりますよね!萌えるさんのおかげです。

2010/08/30 22:12

byみっちーさま ←シェフ貫田

いつもコメントありがとうございます!(^^)v
今回の審査は、強行軍でした。
行く先々の畑で草を食べて確かめています。今では、草の色や張り具合でおいしそうなのがわかるときもあります!(笑)

大地のMEGUMIも楽しみにしています。
まだまだ、暑いのでお体大切に!(@^^)/~~~

2010/08/30 22:16

byモモンガさん ←シェフ貫田

オオナゴは、ふつうエサ用ですので、鮮度がいいとは言えません。
ぜひ、問い合わせて、活きのよいオオナゴをゲットしてください。
ノースプレインファームの飲み放題は、おもしろいですね。
今はやっているかどうか、見ませんでした。
私が産地へ行くと、牛も人も笑ってくれるのですよ。(笑)

2010/08/30 22:19

byすうやん

過酷な旅、お疲れさまでした~!
でも、その甲斐あって、美味しそうなものばかりですねぇ♪

特に興部のチーズに興味津津です^^

2010/08/30 22:21

byエビちゃん

おおなごのかまぼこイベントで売れてましたー。美瑛のアスパラ道内にいたら気づかないけど道外の人は絶賛してましたよ。やっぱり北海道の野菜はおいしいですよね

2010/08/30 23:17

byコメント投稿者: 玉ねぎ農家様 ←シェフ貫田

玉ねぎ農家さま、コメントありがとうございます!
ご回答のみで申し訳ありませんが、お返事させて頂きます。

詳しくはわかりませんが、実際は、あまりしていないようです。
区分けしたところを、何年かに一度、数ヶ月だけだそうです。
ご紹介の場所は、行ったことがありません。

2010/09/01 15:41

by北のお魚大使

↑の北海風おがわさん、存じております。

ノースプレインファームの大黒さんの講演を数年前にお聞きしたことがありました。そのとき、聴講者から、スーパースターというニックネームを付けられていました。

サンマのようなオオナゴ。見たことが無いので、その大きさにビックりです。まだまだ勉強不足の北のお魚大使です。

一年前のシェフと一緒に写っている写真、私のブログに載せさせていただきました。著作権・・・と言ってお金請求しないでください~。

先日の北海道マラソン、無理矢理応援してもらって、恐縮です。シェフの笑顔で後半も頑張れましたよ。ありがとうございました。

2010/09/02 17:36

by北のお魚大使さま ←シェフ貫田

◇枝幸町の北海風おがわさん、毛ガニのゆで加減と加工品が好きです。
◇ノースプレインファームの大黒さんは、酪農界のカリスマですよね!
◇オオナゴは、コウナゴの育ったものですが、大きいです。北のお魚大使でしたか!
◇大使さまと一緒の写真、どうぞ、ご活用下さい。請求は予定していません!
◇北海道マラソンでは、かっこよかったですよ。感動しました。
 私の方がすぐに気づかないで、すみませんでした。
 来年もまた16.7キロ付近に出没するかも!?

2010/09/02 18:01

byさゆっぽ

すっかり出遅れました・・・スミマセン・・・
すんごい色々な所に行きましたね~
美味しそうな物沢山ありますね・・・・
オオナゴは見た事無いです・・画像で見る限りサンマ
みたい・・・・エサなんて勿体無い、普通に食べたい
んですけど・・・(笑)
今年の春に長崎のブログのお友達の所に美瑛のアスパラを
送ったらとっても喜ばれましたよ~

2010/09/03 18:36

byさゆっぽさん ←シェフ貫田

かえって今くらいのほうが、しっかり読んでたりして・・・!?
さて、今回は遠出しました。オオナゴの試食品もよかったです。
普通に塩焼きしてもいいと思います。
美瑛のアスパラガスは、本州送りにはいいですよ。
味が濃いので数日後もばっちりおいしいと思います!

2010/09/03 19:17

by玉ねぎ農家さま ←シェフ貫田

コメント、ありがとうございます。
農業は地域の宝ものです。地域があってこその農業だと思います。
私は小さい農家との交流で農産物がもつ本来の味を覚えてきました。
ですから、小規模でも熱心な農業者を応援してゆきます。
これからも、楽しい仕事とおいしい作物づくりに期待しています!
ご指摘の件は、調べてみます。

2010/09/06 18:25




シェフ貫田

Profile

[ 名前 ]
シェフ貫田

[ 得意ジャンル ]
料理

[ 職業 ]
フードディレクター(元シェフ)

[ 自己紹介 ]
札幌市在住で1960年生まれ。大阪の調理師学校を卒業し、札幌市内のホテルなどで修業。32歳でホテル料理長となり14年間勤めた後、早期退職して2007年、ヌキタ・ロフィスドを設立しました。現在は、講演や食に関する指導・演出をするフードディレクターとして活動中!
2008年北海道洞爺湖サミットで、ロシア政府代表団の料理指導を担当。2015年イタリア・ミラノ万博「北海道の日」で食の総合監修、農林水産省「地産地消の仕事人」、北海道食育コーディネーターなども務めています。著書に「北の料理人」IとII(晶文社)。
特製「コロッケde北海道」シリーズは、コープさっぽろトドックやどさんこプラザで人気です。専門は、ご当地メニュー&特産品の開発指導、食と観光を活かした地域づくりの助言、食育講習などで、「防災・ご当地グルメ」も研究中!


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