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酒とごはんと映画の日々

食のエンタテインメントマガジン・choi-plus[ちょいぷら]発行人兼編集長の家飲み&映画試写に明け暮れる毎日を、ぱらぱらと綴る。



2010/11/05[この記事のエリア] 札幌
ラブストーリーというより、ファンタジーな映画

ある理由で妻と娘と別居することになった男。

彼の前に、「死が近い人がわかる」という医師・ケイがやってくる。

最初は胡散臭く思ったけど、本当に彼が何人かの人の死を予言することで、

男は医師が本当にその能力を持つことを悟る。

では何のために彼は男の元を訪れたのか。男の不安は次第に確信に変わる…

というちょっと変わったストーリーが展開するのがこの「メッセージ そして愛が残る」という映画。

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(C)Copyright 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM  PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS

まずちょっと危険だな〜と思ったのが、一見ラブロマンスのような印象のタイトル。
 
この映画は誰がなんといおうがファンタジー。ここをちゃんと押さえてないと、がっかりする人が出るかもしれない。
 
なんたってケイ医師は、死にそうな人が光輝いて見えるのだ。そしてその死期は、誰にも変えることができないという。ケイ医師はそんな人が安らかに旅立てるよう働いている「メッセンジャー」なのだ。当然、そんなケイ医師の訪問を受けた男・ネイサンは、自分の運命を悟っちゃうというわけ。
 
こんな感じの神秘的な設定の中で語られるのは、人間が死とどう向き合うべきかというテーマ。若いうちはほとんど気にならないけれど、ある程度年を重ねてくると、やっぱり「死」って、たまに脳裏をよぎるもん。
 
でもこの作品、さほど重く感じられないのは、そのファンタジー的な設定と美しいカメラワークと音楽のおかげ。今は別れてしまったネイサンの、妻や娘との回想シーンが特に印象的。緊張感の継続する演出や役者の巧みな演技もあって、映画作品としては、なかなかのレベルになっている…。
 
問題があるとすれば、こういうストーリー自体が好きか、嫌いかという好みなのだろう。原作はフランスでベストセラーになったそうだけど、なんかオレにはあわなかった。オチがなんとなくわかっちゃってたということもあるのだけれど。
 
ということで、鑑賞する場合には事前の情報収集と判断をしっかりと。もちろん愛も重要な主題の一つだし、涙が出てもおかしくないシーン(オレは出なかったが…)もあるのだが、繰り返しになるけど、ラブロマンスとか、泣けるラブストーリーではないのは確か。お間違えなきよう。11月6日(土)より、ディノスシネマズ札幌劇場ほか全国ロードショー。
 

■ ■ ■

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2010/11/05 18:50札幌



田中勲

Profile

[ 名前 ]
田中勲

[ 得意ジャンル ]
グルメ

[ 職業 ]
エディター兼ライター兼出版社経営

[ 自己紹介 ]
大学時代。隣のヤツが常に転がり込むほど、自炊好きで名を馳せる。サラリーマン独身時代。電気コンロ一個のワンルームマンションでも料理。それをネタに女の子を部屋に呼び込む(たいてい不成功)。サラリーマン既婚時代。DINKSを良いことに、毎晩外食で収入を使い果たす。独立時代。自宅をオフィスにしたため3食自分で作ることもしばしば。たまにはkartan's bar(kartanはあだ名)と称して、ホームパーティを開催…てなことをしているうちに、choi-plus[ちょいぷら]という、普段の食生活を楽しくするための「食のエンタテインメントマガジン」をはじめる。また仕事には全然関係なく、豊平のコミュニティFM・FMアップルの映画紹介を担当。業務試写で年間100本程度の映画を鑑賞、ブログに紹介を書き続けて、早5年以上!


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