酒とごはんと映画の日々
食のエンタテインメントマガジン・choi-plus[ちょいぷら]発行人兼編集長の家飲み&映画試写に明け暮れる毎日を、ぱらぱらと綴る。
- 2010/06/03[この記事のエリア] 札幌
- ちょっとシリアスな女子向け映画。
「スパイダーマン」のトビー・マグワイア、「プリンス・オブ・ペルシャ」が公開中のジェイク・ギレンホール、「レオン」「スター・ウォーズ」のナタリー・ポートマンと、出演陣が豪華な「マイ・ブラザー」。でもエンタメというよりは、ちょっとシリアスな作品だ。
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サム(トビー・マグワイア)とトミー(ジェイク・ギレンホール)は仲の良い兄弟。兄のサムは将来を嘱望された軍人で美しい妻・グレイス(ナタリー・ポートマン)とかわいい娘がいる。一方弟のトミーは銀行強盗で捕まって、出所したばかり。ところがサムはアフガンに派兵され、戦死の報が…。献身的に兄がいなくなった家庭を支えるトミーとグレイスの距離は次第に近くなる。そこに死んだはずのサムが突然帰ってくるのだが、すっかり以前とは別人になっていた…。
帰ってきた兄は、弟と自分の妻との不貞行為の疑いを持つ。この辺は、映画を観ている人にとってもはっきりしない。
兄の疑いに、「そんなバカなこと…」と、疑う自体がバカバカしいと取り合わず、実は、イエスともノーともはっきり答えない弟。
一方妻は、「キスしただけで、それ以上はない」ときっぱり。
でもきっと、本当にそういうコトがあったとしても、妻は明解に否定し続けるんだろうな…と感じてしまった。これって、男と女の違いだよね。きっと…。(見当違いの感覚なら、ゴメンナサイ!)
丹念に綴られる兄と弟、そして兄の妻の3人の関係は、終盤になるにつれて緊張感を増してくる。特にラスト近くのトビー・マグワイアは、本当に熱演。
人として究極の選択をし、そのことに悩み続ける男をしっかり表現していて、観ている方にも、その怒涛のような内面が伝わる感じ。家族や人間を描いた、骨太ドラマだ。
2010年6月4日(金)からディノスシネマズ札幌劇場にて公開。
2010/06/03 13:22札幌