ラーメンコンシェルジュがそっと教える札幌ラーメン情報
[担当エリア] 札幌
「札幌ラーメンコンシェルジュ」のワタクシ大石が美味しいラーメンを探し求めて日夜市場調査‥という名の食べ歩き(笑)そんな食べ歩きで見つけた美味しいラーメン情報をそっとお教えします。
2014年3月
- 2014/03/11
- まだまだあるのに最終回(涙)!昨年オープン、ジャンル不問で今注目の店はどこ!?
さて、1月下旬から一月半に渡りお届けしてきました「札幌ラーメン最新事情2014」もいよいよ今回が最終回となってしまいました。
毎年この特集は「出来るだけ」前年オープンのお店から最新事情を探ろう!との考えで書いております。
ところが、毎年80店~100店ものお店がオープンする札幌・・・・加えて、既存のお店も新しい取り組みをしていたりするものだから、テーマ分けとお店の選定が大変(*o*)
ということで、最終回の今回はテーマ分類ができなかったけど、大注目の2013年オープンのその他のお店をご紹介したいと思います。
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■らーめんのくきつ
昨年9月オープンのお店。
実はオープン直後に訪問した際に塩ラーメンと醤油ラーメンをいただいておりましたが、オープン直後とは大きく味が変わり「すごく美味しくなった!」との評判を耳にしていたお店。
ということで、つい先日あらためての訪問。
「食材・調味料は道内産・国産の生産、製造経路が追跡できるものを使用し安全安心して食せるメニューを提供」とのこと。
良い食材を使っていれば美味しくできるというものでは無いけれど・・・そういう「気持ち」って味に現れると思うんだ。
女性の店主さんにスタッフさんも女性ばかり。
だからというわけではありませんが、ドンブリもオシャレさん(^^)
ちなみに冒頭の画像は「塩ラーメン」、こっちが「醤油ラーメン」です。
どっちも美味しそう!
ラーメン好きの間には「迷ったら両方(食べる)!(`・ω・´)」という格言(?)がありまして、一人で訪問するときには時間差で2杯オーダーなんて無茶もすることがありますが・・・
この日は同行者あり。
両方を注文して「好みの味を私がいただく」といういうわがままを言ったのでした(^^;
まずは塩・・・。
おおお!
鶏の旨みに時間差で鰹節など魚介風味。
実に美味しい(^o^)
塩で決まりかな・・・と思ったのだが。
醤油はこれまた鶏の旨みに溢れていて秀逸。
べたつかない程度のほのかな甘さが醤油のキリリ感と相まって、これまた塩に負けないぐらいに美味しい!
醤油にするか塩にするか・・・久しぶりに悩んじゃいましたね(^^;
そしてこのスープ、揚げネギのアクセントが実にイイ!
ストレートの細麺もこのスープに実に良くあっている。
塩ラーメンはむしろスープ単独よりも、麺をすする時の方が魚介の香りが口の中に広がるし、相性の良さがホントいい相乗効果を生んでいますね。
チャーシュー美味っ(*o*)
どうやら「美水豚」というブランド豚らしいけど、肉そのものの甘さがいいね!
あとユニークなのがこれ。
なんと揚げ芋もち!(*o*)
ラーメンの具材に「いも類」はあまり使われることはないけど、実はスープにはじゃがいもが使用されることも多いですよね。
そんなこともあるのか、思った以上に「アリ」な具材ですね~(^ー^)
スープが美味しくて思わず飲み干してしまいましたよ。
で、ドンブリに書かれている「感謝」の文字をよく見ると・・・
「ありがとうございます」という文字で構成されているんですね。
美味しいラーメンをいただくとこっちの方が「ありがとうございます」と言いたくなりますね。
【らーめんのくきつ】
住所:札幌市豊平区月寒東1条10-6-25
営業時間:11:30~15:00 17:00~21:00
定休日:不定休
TEL:011-374-5470
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■あらとんブッチャー
札幌場外市場近くにある「あらとん」と言えば、今やラーメン好きなら誰もが知る有名店。
そのセカンドブランドとして登場したのが、こちらの「あらとんブッチャー」
2013年7月オープンのお店です。
看板メニューはベーシックな「白ブッチャーらー麺」に特製オイルやスパイスを加えることで生まれた「赤ブッチャーらー麺」と「黒ブッチャーらー麺」。
その他につけ麺の「つけブッチャー」なんてのもあります。
どんどこ焚いた豚骨スープはあらとんの得意とするところ。
それがどのように新しい変化を生んでいるか楽しみ(^o^)
で、こちらが黒ブッチャー。
その名の通り、黒いオイルが特徴。
見た目のインパクトもありますが、何よりその味にびっくり!
黒胡椒を使ったペッパーオイル!(*o*)
これが濃厚な豚骨スープにビシッと一本筋を通してくれます。
美味しい(*o*)
こっちは赤ブッチャー。
オイルだけじゃなく、トッピングや薬味にも違いがあり、かなり雰囲気が変わります。
えびの風味が豚骨スープと良く合います。
ベースのスープは同じなのに、こちらは黒ブッチャーに比較すると全体に丸い印象。
ユニークなのがこのパクチー!
独特の香りは苦手な人もいるかもしれませんが、私は大好きなんです(^o^)
えびにパクチー・・・どこか東南アジア系の香りを漂わせつつ、きちんと「ラーメン」として成立しているのがいいね。
ピンボケですが、中細ストレート麺も美味しい!
黒と赤・・・どちらを食べるか毎回迷いそうだけど、どちらも間違いなく「個性的だけど美味しい」ラーメンですね。
麺を食べ終えた時にチラッと見えてしまった・・・。
替え玉の文字(*o*)
うう・・・ココロが揺らぐ。
でも、ここで替え玉をしたらデブまっしぐら。
ここは我慢我慢・・・。
席を立ち「替え玉一丁」の文字を見ずにわき目もふらず、店を出る。
・・・思いを断ち切るように。そのままわき目もふらず、一直線にズンズン進む!
ずんずん進む・・・ん??(*o*)
お店を出て、ずんずん突き当りまで進むとそこはあらとん本店(^^;
そう、実は「あらとんブッチャー」と「あらとん本店」は駐車場を挟んで向かい側。
あれ??
あれれれ???
せっかく替え玉を我慢したのに。。。
何故私は違うお店でつけ麺をすすっているんだ?(-_-;
あらとんブッチャーで素直に替え玉をしておくべきだった。
替え玉より性質の悪い「替え店」ってのをやってしまった(-_-;
「わき目もふらず、デブ街道まっしぐら!」です。
【あらとんブッチャー】
住所:札幌市中央区北11条西22丁目1-1 北町プラザ1F
営業時間:9:00~16:00
定休日:月曜日※祝日は営業、翌日休み
TEL:011-644-2710
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■らーめん心繋
心を繋ぐと書いて「しんわ」と読みます。
店主さんは東京は池袋の名店「BASSOドリルマン」で修行をされ2013年6月にここ札幌で独立オープンしたお店。
あっさり・こってりの他にまた食べたい味・麺を楽しむ味というカテゴリー分け。
毎回何を食べようか迷ってしまうお店です(^^;
加えてこちらの店主さん、「Mr.ストイック」という異名を取るほど、こだわりが半端じゃない。
素材から調理、醤油にいたるまでこだわりにこだわり日々進化させている。
写真はこってりの濃厚ラーメン。
濃厚な名の通り、スープには豚骨の旨みと魚介の旨みがぎゅっとつまっています。
その反面飲み口は優しく、食べやすさが印象に残る一杯。
煮干のあっさりもつけ麺もご紹介したいところですが・・・。
ここはひとつ個人的な好みの一杯をご紹介したいと思います(^ー^)
その名も生姜醤油ラーメン。
当初は期間限定で冬だけの提供予定でしたが「もうしばらくは提供を続ける」とのこと。
嬉しい!(^o^)
ドンブリが運ばれてくると生姜のイイー香りが食欲を刺激してくれます(^^)
実はこれ、店主さんが新潟は長岡在住時に好きだった新潟4大ラーメンの一つ『長岡系生姜醤油ラーメン』をイメージして作られたもの。
私も東京出張時に秋葉原の「青島食堂」という「長岡系醤油ラーメン」のお店の支店でラーメンを食べるのですが、ホントはまると癖になっちゃう味なんです。
この脂の感じ(^^)
くー!見ているだけでお腹がなってしまうな。
ちょっと甘めの醤油ダレ、生姜の香り、ちょっと濃い目の醤油の味と風味・・・。
たまりません(^^;
麺はmen-eijiの製麺ブランド「KONA粉倶楽部」の中細麺。
ラーメン向きというより、うどん向きと言われる中力粉を使用した加水率高めの麺。
この柔らかな食感が独特な個性を出し、食べる人を虜にしてしまいます。
現在心繋店主さんとKONA粉倶楽部さんで新しい麺の開発に取り組んでいるらしく、近々違うタイプの麺で提供になると思われます。
スープだけじゃなく麺に対しても「Mr.ストイック」ぶりを発揮しているようです。
普段提供しているラーメン用の細麺に変更することもできますので、お好みやその日の気分でチョイスするのもいいかも知れませんね。
そしてこのトロトロのチャーシュー・・・。
あー・・・濃い口のスープにこのチャーシュー・・・。
ライスと一緒に食べたら美味しいだろうなぁ・・・。
そうそう。
普段はあまりコショウは使用しませんが、このラーメンにはブラックペッパーが良く合う。
味付けはやや濃い目のスープなので飲み干さない方がいいのかも知れないけど・・・。
途中でこのペッパーを振り掛けちゃったりすると。。。
ほらね┐( ̄ヘ ̄)┌
また飲み干しちゃった。
私は「Mr.ストマック(胃)」の異名をいただけるかも知れない(-_-)
【らーめん心繋-SHINWA-】
住所:札幌市豊平区区月寒東5条8丁目5-12
営業時間:11:00~15:00 17:00~21:00※土曜・日曜・祝日は通し営業
定休日:火曜日
TEL:011-856-5516
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■麺処まるはBEYOND
2013年は嬉しい話題と悲しい話題の入り混じった年でもありました。
もっとも悲しい出来事は、過去こちらでもご紹介したことがある、麺処まるは健松丸の初代店主の長谷川氏が病気で急逝されたこと・・・・。
故長谷川店主の札幌に於ける影響力はとても大きく、魚介系ラーメンやつけ麺など、それまでの札幌ではあまり受け入れられていなかった味を広げたのも氏の存在があったからこそだと思っています。
彼がいたことで、札幌のラーメンシーンが大きく変わり、色んな味が楽しめるようになったと言っても過言では無いと思っています。
そんは長谷川店主の意思を継ぐ格好で中の島に昨年12月にオープンしたのが麺処まるはBEYOND。
昨年の最も嬉しいニュースのひとつと言えるんじゃないかな。
こちらのお店、故長谷川朝也店主の息子さんである長谷川凌真(りょうま)氏が営むお店で
店名のBEYONDは「越える」「凌ぐ(しのぐ)」という意味があります。
彼の名前「凌(しのぐ)」という意味、父の味を「超える」という意味を持った素敵な店名ですね。
まだ麺処まるは本店が西岡にあったころからの人気メニューをベースに、二代目が先代の味を越えようと日々精進しているお店。
オープン直後にいただいた写真の背脂みそラーメンをいただいた時には、色んな思いが過ぎりちょっとホロリとしてしまいました(T_T)
麺は健松丸時代から取引をしている京都の「麺屋棣鄂(めんやていがく)」というところの麺。
京都の製麺処が作る札幌の麺。。。。
札幌らしい引き締まって透明感のある麺が実に美味しい(*o*)
マー油と呼ばれるにんにくを焦がして作る油もその苦味がアクセントとしていいんですよね。
あー・・・同じ味ではないけど、同じDNAを感じるなぁ。
味噌ラーメン好きなら是非食べてもらいたい一杯です。
そしてもうひとつの看板メニューが中華そばの醤油と塩。
中華そば醤油も背脂みそ同様に西岡に本店があった時代からの人気メニュー。
追い鰹の手法を加えるなど時代とともに味も少しずつ変化を遂げて行ったが、一貫して
「クリアで魚介の風味と動物系素材の高次元でのバランス」
を取ってきたラーメン。
あー・・・その考えは受け継がれているなぁ。
煮干の香りと旨み、豚骨由来の動物系の素材。
クリアで透明な味わいだが、動物系素材の低音部と煮干の高音部が強調されたハーモニーは「まるは」の名前を語るにふさわしいんじゃないかな。
こちらの中華そば塩は西岡本店時代もすすきのの健松丸時代もなかったメニュー。
まさにこれが二代目凌真店主の味なんだろうね。
「麺屋棣鄂(めんやていがく)」の麺との相性も抜群。
先代が病に臥されてから、すすきのの麺処まるは健松丸を実質仕切っていた二代目。
先代が決めた「毎週週代わりで限定メニューを提供する」という課題も引継ぎ、途中から彼が限定メニューを考え、作ってきたとのこと。
病院にスープを持参し、先代に味を確かめてもらいながら・・・。
恐らくは食事も喉を通らない状況だったと思うのだが、最後まで先代が二代目を鍛え上げようとしていたのかも知れない。
まだ20代前半の若き店主。
限定メニューで鍛えた腕もあるし、色々な選択肢はあったと思うのだが、背脂みそや中華そばなど
「まるは時代の味で勝負」
という心意気が嬉しい・・・。
この先が本当に楽しみなお店です!
オープン間もないのにこの評判と人気を見て、きっと先代は嬉しいような照れたような笑顔をしているんじゃないのかな。
【麺処 まるは BEYOND】
住所:札幌市豊平区中の島1条3丁目7-8
営業時間:11:00~15:00 17:00~21:00(L.O.20:45) [土・日・祝]11:00~20:00
定休日:火曜日
TEL:011-812-0688
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全7回に渡りお送りしてきた「札幌ラーメン最新事情2014」いかがでしたでしょうか?
冒頭にも書きましたが、できるだけ前年オープンのお店を中心に傾向を探るようにしていますが、なんせ人気店もその人気に胡坐をかくことなく、新しい味を生み出している札幌。
食べる側としては嬉しい限りですが、こうやって記事にまとめていくのは大変(笑)
贅沢な悩みだと思います(^^;
沢山のお店が存在する札幌。
自分の好みの味のラーメンに出会うのは「お宝発見」のような喜びがあります。
この特集が皆さんのお宝探しの一助になれば幸いです・・・。
今年も本特集にお付き合いありがとうございました(^o^)
2014/03/11 19:38
- 2014/03/05
- 人気・知名度、こんなもんじゃない!実力ありの「隠れた名店」はここにあり!
「札幌ラーメン最新事情2014」も残すところあと2回となりました。
第6回目の今回は「隠れた名店(?)」に注目したいと思います。
といっても、ラーメン好きの間では「有名なお店」ばかりなのですが、まだまだ一般の方にはあまり知れ渡っていないように思うのです。
「人気・知名度ともにまだまだこんなもんじゃないだろうなぁ」
なんて個人的に思っているお店にスポットを当ててみました。
■らーめん三ツ和屋
最初にご紹介するお店は「らーめん三ツ和屋」
オープンは2012年10月。
オープンから一年ちょっと経過しましたが、意外にもまだまだ知らない人が多いお店。
その理由のひとつが、繁華街から少し外れたところにありながら、営業時間が「18:30~翌02:30」という夜のみの営業というところ。
名店「すみれ」や「麺処まるは健松丸」での修行経験をもつ店主。
実力は確かなものです!
こちらのお店、オススメしたい味がいくつかあるのですが。。。
まず紹介したいのが味噌ラーメン。
The札幌ラーメン!と言いたくなるような、ど真ん中の札幌味噌ラーメンを提供しています。
豪快な炎を立ち上らせてのもやし炒め・・・。
スープにはその香ばしさが漂います。
豚骨の旨みたっぷりのスープにちょっとスパイシーな味噌ダレ。
「美味しい札幌味噌ラーメン」が夜中に食べたくなったら選択肢の一つに挙げたくなるお店です。
先日、夜中に出張で来ていた友人から
「おーい!今すすきので飲んでいるんだけど、この時間食べられる"これぞ札幌味噌ラーメン"って店教えてくれよ~(◎_◎)」
なんて感じで酔っ払い電話がかかってきまして・・・あえてすすきの周辺のお店じゃなくこちらのお店を紹介したんです。
実は
(こんな時間にイイ気分で電話してきやがって!ちょっと離れた店を教えてやれ!)
なんてイジワルな思いもほんのちょっぴりあったんです(^^;
翌日その友から
「三ツ和屋、最高だった!タクシー代払う価値があったね!サスガ」
なんて連絡が来て少しだけ複雑な気持ちもありました(笑)
私信:○○君、夜中に酔っ払って電話をしてくるのはやめてくれたまえ(-_-)
二つ目のメニューはしおラーメン。
クリアなスープに煮干主体の魚介風味。
見た目通りに優しい口当たり。
でも、しっかり旨みにあふれた極上清湯スープです。
麺もスープに合わせて味噌ラーメンの麺とは全然違うタイプの細ストレート麺を使用。
具を別皿に盛っているので、麺とスープのクリアな味わいがダイレクトに楽しめます。
美味しいコレ!!
味噌も良いけどしおもオススメ。。。。
で、実は三つ目にオススメしたいのがこのチャーハン・・・。
味わい控えめながらパラパラでとても美味しいのだけど・・・。
札幌チャーハン最新事情じゃないので、チャーハンはまた別な機会に(笑)
それにしても夜遅くまで営業しているのはありがたいけど・・・。
夜遅くまで空いているチャーハンもラーメンも美味しいお店!ってダイエット的には実に迷惑なお店です(-_-)
【らーめん三ツ和屋】
住所:札幌市東区北33条東5丁目3-6
営業時間:18:30~翌2:30(スープが切れ次第終了)
定休日:不定休
TEL:無休
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■King Boo
2軒目にご紹介するのはこちら!
KingBooです。
昨年9月にオープンしたお店。
オープン時に大々的な告知をするわけでもなく、ある意味「ひっそり」とオープンさせたお店。
実はこちらのお店、行列人気店「豚キング」の店主さんが営むお店なんです。
店主さんが自ら厨房に立ち、カウンター越しに接客する姿はある意味貴重かも(^^;
行列人気店になっちゃったら、中々店主さんとお話できないですものね。
メニューは潔く「ラーメン」と「特製ラーメン」の2つに「ライス」のみ。
写真は「特製ラーメン」です(^o^)
茶濁したスープは豚骨の美味しさがギュウッと詰まっている。
前日の豚骨スープと新しい豚骨スープを合わせて炊くことで濃度を上げていく「呼び戻し」という手法で取られたスープ。
ここまで濃厚な豚骨スープは中々味わいないですね!
そして、この麺。
薄い平打ちの麺に縮れを加え、ピロピロとした食感がとても楽しい!
濃厚なスープが絡んで実にいい相性です。
チャーシューはご覧のとおり。
豚キングの店主さんですから、この美味しさはテッパン!
しかもこの厚さ!
やや濃い目のしょうゆ味がさらに食欲を加速してくれます(笑)
特製ラーメンにはこのキャベツがたっぷり入ります。
これが箸休めに最高!
・・・いや、箸を休めるヒマもなく一気に食べてしまうんだけどね(笑)
濃厚なスープを飲み干した後に嬉しいのがこのお水(^^;
やかんのビジュアル、氷の入った冷たい水。
これがまたなんとも言えず「食べ終えた感」を楽しませてくれます。
人気店の店主が、こだわりを持ってひっそりとオープンさせたこのお店。
随所にそのこだわりと、ユニークな店主さんの性格そのままに「楽しい演出」がなされています。
『楽しみながら美味しいラーメンを提供し、食べる人にも楽しんでもらいたい』
そんな気持ちが伝わってくるお店です。
ちなみに私がこの店で一番気に入っているのがこのパネル。
進化の過程が示されておりますが・・・。
現在私は右から2番目。
もうすぐ一番右の進化の最頂点に上り詰めるかも知れない!
いや、自分では気づかないうちに既に一番右になっているのかも・・・(-_-)
【king Boo】
住所:札幌市豊平区福住2条4-2-27
営業時間:11:30~16:00
定休日:不定休
TEL:非公開
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■フジヤマロック
最後にご紹介するのはこちら。
フジヤマロックです。
こちらも前出のKing Boo同様に人気店主さんが一人で営むお店。
実はこちらのお店、山嵐をはじめ黒虎や天上天下龍我独尊を経営している店主さんのお店なんです。
味噌ヌードルに・・・
味噌カレーヌードルと言ったネーミングも見た目も個性的なラーメンを提供しています。
今回ご紹介するのは辛いもの好きな私の独断と偏見で「レッド味噌ヌードル」!
山嵐と言えば濃厚豚骨スープと背脂。
そのDNAの生きたスープはトロミさえ感じる濃厚スープ。
スパイスもかなり強めなのですが、その濃厚なスープと背脂の効果でマイルドに感じるんです。
麺はそのスープに負けないぐらい太目のしっかりしたタイプ。
この食感、このスープ・・・。
音楽で言えば「ff(フォルテッシモ)」で、バーンと迫り来る感じ。
しっかりした味付けの肉味噌がまた嬉しい。
アクセントとしても楽しめますし、徐々にスープとなじんでくるとまたさらに印象の強い味わいに変化してくれます。
コーントッピングって珍しいですね(^^;
さて・・・。
カレーだったり、スパイスだったり・・・。
欲しくなるのはライスだよね。
(写真は無理を言って一口分だけいただいたライス(苦笑))
お腹いっぱいだったはずなのに、ライスを追加すると、結局スープを飲み干さずにはいられなくなっちゃうから怖い。
もうひとつこのお店のユニークなところがこちらのステージ。
なんとお店の中に演奏ができるステージがあるんですね(^^;
三味線を弾かれる店主さん。
近いうちにここで店主さんの三味線ライブなんかやってくれるんじゃないかと期待してたりします。
(※ちなみに先日はここで実際に「三味線ロック」のライブが開催されたとのこと。)
ワンドリンク付きのラーメン店ライブ・・・そんなのが開催された本当にユニークだよなぁ(^o^)
ちなみに・・・ワンドリンクにはラーメンも含めて考えているけどいいんだよね?
だって「ラーメンは飲み物」・・・だから。
【フジヤマロック】
住所:札幌市豊平区平岸2条8-2 第2松井ビル
平岸ターミナルハイツ(平岸ゴールデン街) B1F
営業時間:11:30~15:00
定休日:月曜日
TEL:非公開
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ということで、札幌ラーメン最新事情2014の第6回目いかがでしたでしょうか?
「全然"隠れた"お店じゃないじゃないか!」というラーメン好きさんの声も聞こえてきそうですが、冒頭に書いたとおりこれらのお店の人気は「まだまだこんなもんじゃない!」と思っています。
食べたことのない方、人気が出て行列店になる前に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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山嵐のラーメンは屋食ラー麺のサイトにてお買い求めいただけます(^^)
濃厚な豚骨と背脂の美味しさをご自宅でも是非お楽しみください。
札幌ラーメン 山嵐 |
2014/03/05 00:00
- 2014/03/04[この記事のエリア] 網走・紋別・北見・知床
- 新小麦ブランド「つるきち」のポテンシャル
北海道では、輸入小麦から道産小麦への利用転換を目指す「麦チェン」運動というものが推進されています。
そして、道産麦に適した商品を積極的に販売・提供している「麦チェンサポーター店制度」というものがあるのをご存知ですか?
その麦チェンサポーター店の情報交換などを目的に、「麦チェンサポーター店交流会2014」(主催:株式会社ぐるなび、協力:北海道、事務局:公益財団法人はまなす財団)という会が開催されました。」
麦チェンサポーター店はもちろん、小麦農家さんや製粉業者さんなど多くの方が参加し、情報交換を行ってきました。
私の知る限りラーメンの分野に於いて、2000年初等までは北海道産小麦の評判は今ひとつでした。
「応援したいけど・・・うどんっぽい麺なんだよね┐( ̄ヘ ̄)┌ 」
なんてシビアな声もよく耳にしたものです。
それがここ4~5年でしょうか。
急速に
『道産小麦のラーメンは美味しいよね(*o*)』
という評価に変わってきたように思います。
この背景には生産者の方々はもちろん、品種改良を行なってきた関係者、製粉業者、製麺業者・・・そして実際にそれらを提供しているラーメンの方々などなど、様々な方の努力があったのだと思います。
特に「ユメチカラ」という品種の登場と普及は大きく札幌ラーメンの文化を変えつつあるように思います。
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ということで、不肖札幌ラーメンコンシェルジュの私も「道産小麦」の良さを見直しているまさに真っ最中なのですが・・・。
実は道産小麦の「うどん」に於ける自給率は7割程度なのに対して、「ラーメン」に於ける自給率はまだ数パーセントと低く、その理由がパンやラーメンに適した小麦が栽培しにくいというのも挙げられます。
「ゆめちから」という品種の登場でその流れが大きく変わりつつありますが、まだまだ道のりは長いと思っております(^^;
で、さらに補足をしておくと、「キタノカオリ」というラーメン特性に優れた品種があるのですが、これが栽培が難しいらしく(低アミロが発生しやすい)、それに変わる品種として大注目を集めているのが、実は「つるきち」という新しい品種なんです!!
オホーツク地区では近年「オホーツク北見塩焼きそば」というご当地グルメで頑張っておられますが、十勝地区に負けないぐらい小麦の生産に力を入れているところ。
今回の会合で北見市に本社を構える「株式会社ツムラ」様より、話題の品種「つるきち」のラーメン用の麺のサンプルをいただきました。
まだ試験栽培の段階にある「つるきち」を使い、株式会社ツムラさんが試験的に作られたラーメン用の麺。
これは興味津々ですよね(^^)
今回ご好意でお分けいただきましたので早速試食です!
~~~~試食レポ~~~
まずは少しだけ茹でて味見・・・。
おお!
食感がすばらしいし、香りもイイ!
つるきちの名前の由来(?)通り、表面の適度なつるつる感も好みだなぁ(^^)
・・・あ、自分の好みはどうでもいいですか?(^^;
さてと・・・どんなスープにあわせよう(^^)
まずはシンプルな鶏がら+煮干の「薄めの味わい」で・・・。
まぁ、予想通り(^^)
美味しい麺はあまりスープに飾りつけはいらないね。
プツンという適度な歯ごたえは現在主流の外麦の札幌麺のそれに近いものがある。
口から鼻に抜ける香りは小麦本来の良い香り・・・甘みも思った以上に強く感じる。
続いてトムヤムクン風の強いスープ。
油は少なめにして麺のコーティングを防ぎ、その分「辛さ」「酸味」「(えび)風味」など他の要素を強いもので試食。
全然負ける気がしねえ(笑)
辛さや酸味などの後にちゃんと小麦の美味しさが広がるからこういうタイプでも相性抜群。
ということで「この麺なら!」と思ったのが、トラディショナル札幌ラーメンスタイル。
ニンニクやショウガを強めに効かせ、油もやや多目。
結論を言うと「一番好き」(^^)
・・・いやそうだった、自分の好みはこの際置いておかなくちゃ(笑)
ただ、客観的に見ても相性はかなり良いと思う。
従来の「札幌スタイル麺」と比較してまず食感に違和感があまり無い。
あえて言うと若干柔らかい印象かな。
実はこの「違和感が無い」というのも重要な要素という気がしている。
いくら美味しくても「今の延長線上にないもの(突飛なもの)」はやっぱり受け入れれるのに時間がかると思う。
そして、それに対して風味・甘みはこの状態でもきっちり感じられるので、「良い部分だけ」が際立つような印象。
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この「つるきち」という品種が一般に普及するには数年はかかりそうとの話をお聞きしました。
でも、こと中華麺に関してはものすごく高いポテンシャルを持っているように感じました。
特に酸味や辛味や他の強い味と合わせても、風味や甘みはしっかり感じられるので応用範囲は広い印象です。
オホーツク方面や函館地区の「あっさりタイプ」はもちろん、札幌の「こってりタイプ」あるいは「つけ麺」などでも力を発揮しそうに思います。
札幌ラーメンにするには「わずかにコシが柔らかい」という印象もあったのですが・・・。
この辺は予測でしかないけど、多分この品種に「ユメチカラ」のブレンドでコシや食感などの微調整もできるかもね。
この風味や甘さ・・・色々なシーンで活躍しそう(^^)
まだ普及は先のことなんだろうけど、こと「ラーメン」のジャンルに於いては高いポテンシャルを秘めており、間違いなく楽しみな品種ですね。
株式会社ツムラさんでは今後テスト販売も計画されているとのことです!
これもとても楽しみです。
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ついでに告知・・・。
現在本サイトにて「札幌ラーメン最新事情2014」も連載中です(^^;
2014/03/04 11:05網走・紋別・北見・知床